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先週の土曜日のことになるが、まさに冷や汗ものの事件があった。 前から約束していたフリーマーケットへ参加するため、パンパンに出品物を詰めた大きな黒バッグを肩に担いで、池袋から西武池袋線に乗った。 予定よりちょっと早めの準急に乗り込み、ドアの脇に黒バッグを置いて、ふ〜と一息。身軽になりたくて、肩から斜めがけしていたバッグも網棚にひょいと載せて、そのままドアのところに立っていた。 練馬で、同じホームに到着した各駅停車の電車を見るとガラガラ。時間にまだ余裕があるし、あっちで座って行こうと、とっさに乗り換える。 そこまで乗ってきた準急電車が発車する。 重い荷物からの解放感で暫しボーっとしていたが、発車の合図が鳴った瞬間、大変なことに気がつく。 あれ! バッグがない。網棚に載せたままだ! 一瞬、目的地の駅で待ち合わせしている人に知らせなきゃと思うが、携帯電話もあちらのバッグに入っている。お財布もSUICAも、いろいろな所の連絡先も、全部あっち。 ドアが閉まる瞬間に、大きな黒バッグを持って飛び降り、駅員さんを探すが誰もいない。バッグをそこに置いたまま、動き始めた電車の後尾にいる車掌さんのところに駆け寄ると、「駅の事務所に行ってください」。 ああ、そうか。ホームの階段を降りると、そこが忘れ物を扱う事務所。 心臓をバクバクさせながら事情を話すと、先へ走っているその電車と連絡をとってくれる。その返事を待たずに、とにかく待ち合わせしている駅まで行くことにした。幸いにも、忘れ物の集まる中継場所がその隣の駅の保谷だったのだ。 バッグが戻っていますようにと、祈るような気持ちで保谷駅に取りに行くと、駅員さんがカウンターの下から私のバッグを取り出してくれた。ああ、良かった〜。ありがとうございます! いや〜、それにしても、生きた心地がしなかった。 西武線の見事な連携プレイで無事、荷物が見つかったからいいものの、これが例えば海外ならどうなっていたことだろう。 売り物の詰まった大きな黒バッグを連れまわしながら、1ヶ月分のエネルギーを使い果たしたような1時間であった。 |



