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ファッションは受難の時代を迎えている。 一昨日、デザイナーの友人たちと話していて、その切実さを痛感した。 元気なブランドはほんの一部。世の中のトレンドにうまく乗っているところだけ。 トレンドを意識しない、自分の好きな世界を追求しているブランドにとっては、まったく先が見えない。 もちろん、デザイナー自身のビジネス感覚や努力が必須であることはいうまでもない。 でも、それ以上に、トレンドでなくてもデザイナーの世界を大切にするようなニーズが、そもそも日本にはそれほどないのだと思う。 考えてみると、「ルームス」をはじめとする合同展の盛況にも見て取れるように、独立してブランドを始めるデザイナーは非常に増えている。 しかも、昔に比べると、平均レベルが非常に高い。 だが、実際のマーケット規模に対して、独立系デザイナーのブランドが多すぎて飽和状態。競争が激しくなっているのだ。 どこの商業施設を見ても、同じようなセレクトショップが並んでいる。売られているものも大した違いはない。最近はそういう店を見るのも嫌になった。 最近のバイヤーは商品を選ぶ目がなくなったという話は、方々から聞くが、売りやすさや条件面でセレクトしているのは見え見えだ。 トレンドだけがファッションなのか。 世の中のトレンドばかりを意識している人に、センスのいい人、美意識の高い人はあまりいないものだ。 それはメディアの世界でもまったく同じ。売れ筋ネタ、メジャーな情報だけを追いかけているような雑誌や新聞ばかりで、新しいものを発掘しようという気概のある編集者、本当に見る目のある記者はどこにいるのだろう。 私も長年ライター稼業をしているが、共感し合える編集者にそう出会えるものではない。特にファッションビジネスの世界では皆無といったらいい過ぎか。 だから、デザイナーたちの悶々とした気持ちは痛いほどよく分かる。 でも、そんなグチを言っていても始まらない。 新しい市場は自分で作っていくしかないのだから。 |



