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サービスデーを利用して映画を観にいった。平日の昼間に、のうのうと映画を観にいくことができるのは、フリーワーカーの特権だ。 映画や舞台をもっとたくさん観ようというのは、今年の抱負の1つに入っている。 月に一度の映画の日や週に一度のレディスデー、また60歳以上のシニア価格はもとより、最近は夫婦のどちらかが50歳以上なら2人で2000円なんていうサービスもやっている。こういうのを利用しない手はない。 そういえば旅行も化粧品も、「50歳から」という文句をいろいろなところで目にする。実際には60歳前後からの団塊世代を狙っていることは歴然としているが(50歳はまだあんなにババくさくない!)。 これは、カトリーヌ・ドヌーブ主演で知られた『昼顔』(1967年・ルイス・ブニュエル監督作品)の続編を想定したストーリーなので、「昼」対「夜」ということでしゃれているが、かつての邦題はものすごく飛躍したものが多かった。 このお正月にDVDで観た『欲望』もその典型。昨年亡くなったイタリア映画の鬼才、ミケランジェロ・アントニオーニ監督の1966年の作品で、オリジナルの題名は『BLOW-UP』(写真の「引き伸ばし」の意味)。「引き伸ばし」そのままつけても何のこっちゃわからないが、いくらなんでも「欲望」はないだろう。 この映画は、とても今から40年も前のものとは思えないほどフレッシュで、しかも全編、暗喩に満ちていて、すばらしい作品だった。 ミニドレスにカラータイツをはいたモデル時代のジェーン・バーキンや、今やすっかり英国女優の大御所の貫禄充分のバネッサ・レッドグレーヴにもこんな若い頃があったのかと思えるような若かりし姿が登場するから、明らかに40年前なのだが、今観てもちっとも古びていない(DVDの映像技術だけの問題ではないだろう)。 それに比べると、今日の『夜顔』はちょっと古めかしい。何しろ、監督のマノエル・ド・オリヴェイラは99歳! いや、「欲望」とか「秘密」といった人間の裏側にあるものにロマンを託す、その「古めかしさ」こそがテーマだったのかもしれない。パリを舞台に、いかにもフランス映画らしい会話劇なのだが、今という時代や若い世代とのズレのようなものを時折感じさせる場面が出てくるのも、妙に切なかった。 バーで客を物色している2人の娼婦の会話に、監督自身の心情があらわれていた。年配の娼婦が若い娼婦に向かってこういうセリフをはく――「最初に客を誘いこむのはあなたの方だけど、テクニックは誰にも負けないわ」。 |



