|
||
セカンドライフに関する書籍も、ほぼ出揃った感がある。さくら的には、前にも書いたが自分の感性ではビジュアル的に受け入れ難いのと、操作性に難のある3Dではアーリーアダプター以上に広がりを見せないのではないかという感を受けているので、セカンドライフ本はとりあえずは1冊しか読むつもりはなかった。 一番価格の安い浅枝大志氏の本が近所の本屋さんに見当たらなかったので、大槻透世二著『Second Life セカンドライフ メタバースビジネス』(ソフトバンククリエイティブ、定価1,500円+税)を購入、新潟への行き帰りに読み終えた。 この本の良い所は(他の類書にも書いてあるのかもしれないが)3点あるように思った。 1.ビジネスとして参入する場合のリスクとして、運営元のリンデン・ラボ社の倒産ということを明確に挙げ、反証(その心配が少ないということ)を行っていること。 2.ビジネス手法として、仮想社会の住人向けに服やジュエリーなどを売るとか、リアルの世界での商品やサービスのプロモーションを行うということ以上に、例えば、ホテルや自動車会社の事例に見られるように「シミュレーション」のポテンシャルの高さを指摘していること。 3.将来的には、セカンドライフという一つのメタバースの世界の時代から、複数のメタバース世界がゆるやかに連結する「マルチバース」の時代になると看破していること。 第3の点については、「2007年2月には中国でもセカンドライフに酷似したサービスがリリースされている」(同書P160より引用)という記述もあった。セカンドライフとは又違う特徴を持った仮想社会が続々と誕生する可能性はあるのではないかと私も思っており、それらが互いを否定しあうのではなくつながりあい、将来的には一つの仮想社会から他の仮想社会への旅行や引越しが出来るようになったら楽しいですね。 かつて、文化人類学の世界で、「周縁論」が流行ったことがあった。文化と文化の際=周縁を生きるマージナルマン(周縁人)の存在が、彼と関わった旅とは無縁のある集落の一般の人々に影響を与え文化を変えていくという考え方だが、 セカンドライフのような仮想社会と、リアル社会の双方を生きる人間が増えるということは、多元的複眼的な思考の出来るマージナルマンの存在を飛躍的に増やし、リアル社会をも一気に活性化し大きく変容させていくのではなかろうか。 ただ、将来的には、仮想社会が繁栄してくると、生活の中心がリアルではなく仮想社会の中になる人、というのも、当然沢山出てくると予想される。残念ながら、2つの世界を生きることが出来るからと言って、人生の時間が2倍になる訳ではない。そうなると多分、自分にとって居心地のよい方とか、より稼げる方を生活の中心にするようになるだろう。 それはそんなに衝撃的なことでも何でもなくて、今だって既に、ネット通販を手掛けていたりネットマーケティング系のサービスに従事しておられる方々は、一日の生活の大半がPCの前になっていると思うので、未来はその延長線上にあるようなものなんですが・・・。 体全体の筋肉とか、味覚、嗅覚、触覚など、PCに向かっているのでは使うことの少ない部分が減退していくのは否めたいと思うので、それがいやならば何らかの対策を講じる必要があるでしょうね。 |




