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ファッション系B2Bサイトの「返品」対応は?
昨夜、このブログでB2Cビジネスに関する返品の問題について書きながら、ふと思った。



ファッション系B2Bサイトでの、「返品」への対応は、一体どうなっているのだろうかと。



既にガンガンサイトを利用しておられるアパレルさんや工場さん、仕入先のリアル店舗やネットショップの皆さんはもちろんご存知だろうが、気になったので早速調べてみました。



(こういう時、ネット関連のビジネスについては答えを出すのは簡単なんですよね。電話して取材する必要なんて全くないのだ。検索すれば答えは一発で出てくる)。



ますは、B2Bのマッチング・サイト系から・・・。



業界最老舗のラクーンさんの2つのサイトなんですが、

・「スーパーデリバリー」=出展企業に直接問い合わせる仕組み

・オンライン激安問屋「ラクーン」=良品返品可のマークのあるもののみは商品到着後3日以内ならば返品可(詳しくはこちらのリンク先をお読み下さい)。



続いて、DeNAさんの

・「ネッシー」=各出展企業のページの「取引・返品条件」の項目に表示(企業によって認めるところとそうでないところあり)。


最後に、アパレルウェブさんの

・「アパレルネット」=現状では、決済・回収を出展企業とバイヤーの間で直接行う仕組みになっていることから、返品等についても各出展企業の判断で行われているのではないかと推察される。



ということで、上記3社の場合、いずれもマッチングプレイス提供社ではなく、アパレル業界の取引慣習を鑑み、あくまでも出展社(アパレルや工場)の意向を重視する方針であるようです。



ということは、出展される企業さんは、自社の体力や在庫処理能力、物流能力等を総合的に判断して、無理のないような対応をする必要があるように思います。



(なお、書き遅れましたが、後発でスタートされたアパレルウェブさんの「アパレルネット」の着眼点は、なかなか面白いと思います。どうやら出展ブランドをブランド力のあるところに絞っていくようにお見受けしたのですが・・・。



一般的には、B2Bは無数のBとBをネットという特性を活用して自発的に結びつける仕組み、と解釈されることが多いんですが、「選別」「差別化」という論理は、ことアパレルに関しては武器になる可能性が大きい。



先行しているB2Cの世界でもそうですからね。その方が価格競争の世界に巻き込まれずにすみ、消費者も実は喜んでいたりする。



但し、アパレルさんに対しても小売店さんに対しても、既存の有力企業、有力店舗さんにばかり目を向けていると、うまく行かなくなるように私は思います。新しく登場し「ブランド化」する可能性の高いところをいかにして取り込むか。ゼイヴェルさんではありませんが、衰退の著しいわが業界においては、場合によっては「育成」ということもアリだと思います。それと、ウリはやはりフルフィルメントでしょう。



アパレルウェブさんのブログに執筆しているからといって別に同社をヨイショしている訳でも何でもなく、純粋に公平な目で見て面白いと思っております。頑張って下さい!)



話は戻りますが、イチオクさんの「Web現金問屋」さんの場合はその辺ははっきりしていて、一切の良品返品は受け付けていないようなんですよね。



ある意味で、現金問屋さんの世界は、真っ当な小売業のあり方にのっとっているように思います。いわゆる旧来型のミセス専門店さんが月末返品をバンバンやって衰退していった轍を踏まぬよう、小売店の皆様には、自分でリスクを持って仕入れたものを自分で売り切る、という姿勢に徹していってもらいたいものですね。
 2007/05/04 23:26  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

5月2日(水)付け日経MJ「岐路、返品保証ー悪意の手口横行ー」に思う
5月2日付けの日経MJ(日経流通新聞)さんの1面特集「岐路、返品保証ー悪意の手口横行ー」を読んで、いろいろと考えさせられてしまった。



さくらが地方百貨店インショップの高級婦人服専門店でショップスタッフをしていた二昔前、バブル期終盤の時代にも、既に返品にまつわる対策をどのように講じるか、というような話はたまにあった。非常によくお買い物をして下さるお客様なのだが、時折気が変わられることがあって、翌日商品を持ち込まれるケース、これまた上顧客なのだが、非常に拘りの多いお客様で、お直しの仕上がり具合が気に入らない、と言われるケース、等々…。



前者の場合は、値札もちゃんと付けた状態で翌日の持ち込みなので、上顧客でもあるから快く受け取る、後者の場合は、お直しを受ける段階でそのお客様のニーズが十二分に汲み取れるだけの技量を持つスタッフのみが接客し、他のスタッフはお直しは受けない、というような形で対応していたことを記憶している。



小さな店舗、それもリアル店舗だと顔の見えるお客様とのお付き合いなのだから、臨機応変な対応、といったことが可能になるが、大型店やネット通販、TV通販の場合はそういう訳にいかない。日経MJさんに書いてあるような「悪意の消費者の数が感覚的に増えてきたような気がする」とことだと、大変なことである。



記事にあるように、確かにネットの存在、というのが、昔と違って良い意味でのクチコミも、悪い意味でのクチコミも増幅させる、ということはあるように思う。



それと、昔の日本には、ルールや契約をきちんと定めなくても、周りの目を気にしたり、相手の立場を思いやる、というような文化があったように思う。ところが、それがだんだんと崩れてきて、ちょっとアメリカ型の社会に近づいてきたのかもしれない。



ただ、矛盾しているなぁ、と思うのは、返品保証制度を明示している以上、消費者に利用してほしいから、という風に思うのが本来は自然なことなのではないだろうか?制度の存在が知られてくれば利用率が上がるのはある面で当たり前で、そうなると困るのであれば、特にリアル店舗さんの場合は始めからやらなければよいのに、と思うのは、私だけであろうか?



さて、このブログはネットの話題を中心に取り上げておりますので、ここからが本論。



日経MJさんの記事の中に、ニッセンさんの話題が出てきて、同社が商品到着後14日間は無料で返品を受け付ける旨紹介してあり、そのくだりの最後の方に「…返品対応に伴う負担は小さくない。それでも商品を手にとって吟味できない通信販売では必須のサービスだ」(同紙より引用)とあるんですが・・・。



いわゆる、「特定商取引に関する法律」で訪問販売に関して定めてある「クーリング・オフ」の制度は、通信販売に関しては義務付けはありません。皆様ご存知でしょうが、念のため。



同業他社さんはどうなっているかというと、ベルメゾンネット(千趣会)さんは14日以内、ムトウさんは10日以内は返品可能になっております。これは、もともとカタログ通販出身で、商品の販売サイクルが長いことと、物流体制がしっかりしておられる、という強みがあるから実施できるサービスだろうという気がしますね。



楽天さんなどのショッピングモールは、出店各社の姿勢に委ねる形、いわゆる感度の高い商品や知名度の高いブランドを集めている大半のブランド集積型ネットショップの場合は、大半が、商品が不良品だったり配送間違いの場合以外の返品は一切受け付けていない。



TV通販の場合が面白くて、ジュピターショップチャンネルさんもQVCジャパンさんも、30日間は返品可能、なのだ。これについては、3年くらい前から既に、「消費者がTV通販自体に慣れてきたのか、返品率が上がってきた」というような声をぽつぽつ聞くようになっている。



TV通販の場合は、在庫リスクをメーカーさん側が持つから、これだけ長期間に亘って返品が受けられる、ということもあると思うんですよね。消費者にとって一見良いように見える仕組みの裏側には、そういう問題もあるのだ。



私見だが、小さな企業さんの場合は、ネット通販において安易に返品を受け入れるのは非常に危険なのではないかという気がする。



日経MJさんに掲載されていた、日本ランズエンドさんの「楽替」サービスとか、今、マルイヴォイさんがやっておられる、スーツ・セットアップやパンツのご試着セールのように、ネット通販におけるサイズへの不安、という弱みを逆手にとって、自社の強みに変えていくという明確な戦略性がないと、成功はおぼつかないのでは?



これらのサービスは、はっきり言ってフルフィルメントがしっかりしている企業さんでないと不可能、容易に真似出来ないことだからこそ、価値があるんですよね。
 2007/05/04 00:36  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(1)

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プロフィール

岡山大学法学部卒、(財)ファッション産業人材育成機構・IFIビジネススクールマスターコース中退。高級婦人服専門店の百貨店インショップの販売員、日本繊維新聞中国支局(岡山)記者を経て、現在は東京・両国にあるファッション関連企業の支援機関の職員として、地元を飛び回る日々を過ごしております。
趣味:読書、ネット&ケータイサーフィン、婦人服のショップを見て回ること、美術館巡り、ヨガetc.,

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