
スキオは三方を山に囲まれた街でした。この山々の北に、ドロミテ、チロル、そしてアルプスが連なっているわけです。
欧州の古い街はどこもそうかも知れませんが、教会(聖堂)を中心に広場があって、そこから放射状に石畳の道が広がっている。日本と違うのは市街が寂れていないことでしょうか。日本の地方都市の市街地はほぼ例外なくシャッター通りになっている。しかし、ここは古い市街のお店やレストランに活気があります。夕方になると、広場や路地のオープンテラスで地元の人たちがワインやビールを飲んで、わいわいがやがややっている。町並みが古く、道は狭くて入り組んでいるので、車は少なく歩行者が主役に街になっています。ぷらぷら歩いていて信号機が少ない街だなと感じました。

スキオ市街から車でさらに30分ほど走り、ジーンズメーカー「ガス」の本社及び工場に着きました。そのレポートは
日本繊維新聞に掲載しますが、印象的だったのは社員食堂です。
ガラス張りの食堂とテラスからは山々のパノラマを楽しむことができる。食事はビッフェ形式。社長のこだわりで、冷凍食品や加工食品は一切使わず、専属のシェフが毎朝市場に仕入れに行っているそうです。そういえば、以前、この社長をインタビューした時、自社製品について「朝の焼きたてのパンのような、馥郁たる香りの服を作りたい」とおっしゃっていたのを覚えています。けっこう食いしん坊なのかも知れませんね。

日本でもビッフェ形式は珍しくないでしょうけど、私が驚いたのが社員の皆さんの昼飯の食べ方です。イタリア料理店の形式にのっとるように、前菜(サラダやスープなど)、第1皿(パスタやリゾットなど)、第2皿(肉や魚料理)、ドルチェ(デザートやコーヒー)というような食べ方をしているんですよ。テーブルにフルーツが山盛りになっていて、好き好きに食べている。社員食堂ですよ。さすが食の国、イタリアと感心しました。
私もご馳走になりました。家庭料理のような飾らない料理で、安心できる味でした。私もイタリア式にのっとてがっつりデザートまで食べましたが、ぜんぜんもたれなかったです。