
三陽商会は、デザイナー滝沢直己氏とコラボレーションした「サンヨー」コートを発表しました。滝沢氏デザインのコレクションライン、滝沢氏監修のセカンドラインは今シーズン(08年秋冬)は伊勢丹メンズ館のみの先行発売となり、全国の百貨店に並ぶのは09年秋冬以降の予定です。
写真のモデルさんが着ているのはコレクションライン。ダッフル、トレンチ、ステンカラーなど普遍的な定番をベースにしながら、どこか今風の洗練を感じさせるバランス感覚はさすがです。オーソドックスな黒、ベージュではなく、白とオリーブを主体としたカラーリングも新鮮です。素材や機能にも細かく配慮されているので、長く着るほどに愛着が持てそうなコートだと思いました。
60年以上の歴史を持つ「サンヨー」コートは、三陽商会の原点ともいえるブランドです。創業者・吉原信之氏が戦後の焼け野原の東京で、戦時中に使われていた防空暗幕でレインコートを作って売り出したのが同社の始まり。衣料品を百貨店のネームで売るのが常識だった時代に自社ブランドのネームをつけたのも「サンヨー」であり、業界で初めて専属デザイナーを起用したのも「サンヨー」だったと同社の社史にあります。滝沢氏もその先進性と膨大なアーカイブにインスピレーションを刺激されたようで、60年代に同社のシンボルマークとして考案された音符(♪)マークをコレクションラインの裾裏に大きく刺繍しています。これは「雨だれ音符」と呼ばれるもので「雨の日でも楽しくなれるレインコートを」という思いを込めて、ミュージカル映画の名作『雨に唄えば』からヒントを得てデザインされたものです。
コレクションラインは来年以降、米国でも拡販していくそうです。実は「サンヨー」コート自体はすでに米国で発売されており、いまや海外売上高は5割に迫ります。
(H)
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