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ロンドンに見る夏のMD展開
 急ぎの要件があって3泊のロンドン出張に出掛けたが、当地はサマーバーゲン一色で晩夏MDはまったく見られなかった。6月末から始まったバーゲンは最終処分段階に入っており、50〜70%オフのファーザーリダクションの赤札(世界共通みたいです)が氾濫していた。バーゲン一色の7月の後はバカンスシーズンが明けて一斉に秋冬物が立ち上がる8月下旬まで開店休業みたいなもので、晩夏も初秋もなく突然、ウールコートの第1弾まで含んだ秋冬本番に突入する。パリは市条例によってバーゲン解禁日が定められるがロンドンと大差なく、晩夏初秋なく秋冬本番に突入するのも同様だ。MD展開上もキャッシュフロー上も、もったいない事このうえない。では、欧米はみな同じかと言うと、そうでもない。米国市場ではバーゲン入りがやや早く、7月後半からバック・トゥ・スクール(日本的に言えば晩夏)が立ち上がり、9月第一月曜のレイバーディ連休にこれがセールになった後、秋冬物が立ち上がる。
 四季がはっきりした日本市場は晩夏/初秋/秋冬/梅春/初春/春/初夏/盛夏と8サイクル(最近は晩夏・初秋が拡大し、秋はなくなってきた)で衣料MDが流れるが、欧州市場では秋冬/クルーズ/春/夏の4サイクル、SPAが本流の米国市場ではバック・トウ・スクール/秋冬/クルーズ/春/夏の5サイクルで流れている。グローバル展開のブランドではこの3エリアへの対応が求められ、米国あるいは欧州をベースとしたコレクションからデリバリーで季節展開のMDを組んでいる。元々がAW/クルーズ/SSの3コレクションからデリバリーを組んでいるに過ぎないから、日本市場への対応には限界がある。最近はジャパン・フィットなどのローカルMDも組まれるようになったが、シーズンMD展開のローカル対応はまだこれからのようだ。
 2006/07/19 17:34  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール

小島健輔(こじま けんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。

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