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6月の惨劇

 先週の木金と月例の『販売データ交換会』を開催しましたが、木曜の婦人服部会は“緊急事態”という事で百貨店の欠席が多く、セレクトショップ中心の討議となってしまいました。かつてない売上減少に直面して対策会議や催事準備などにバイヤーが狩り出されたり売場に張り付かされたりで、店から出られなくなっているのです。昨年まではそれほど起こらなかった事態ですが、4月頃から“緊急事態”が頻発するようになりました。
 売上が急落しているのは婦人服だけでなく、3月までは堅調だった紳士服も4月以降は釣瓶落としに急落しています。有力セレクトショップとて情況は大差なく、ファッション業界はもはや阿鼻叫喚の世界。18日段階の既存店売上は婦人服、紳士服とも90の大台を割り込み、専門店やセレクトショップの一部は85前後まで落ち込んでいます。この情況が一段と底割れするのが“6月の惨劇”。なぜなら、昨年のセール開始が6月末だったのに対し今年は7月1日になるからです。セール初日の売上は少なくとも月計を8ポイント以上動かしますから、都内百貨店の婦人服、紳士服の6月売上は80台前半まで急落してしまう計算になるのです。
 不況下の諸物価高騰で生活防衛意識が高まる中、不要不急の衣料品は支出抑制の槍玉に上げられた感があり、モードだトレンドだラグジュアリーだといった浮ついた訴求は空回りするばかり。破綻寸前の国家財政に張り付いた濡れ落ち葉たる官僚機構と貧乏神福田政権の下、国家も社会も転落の坂を転げ落ちるのみで、ファッション業界/流通業界など惨を極めつつあります。戦線整理とリストラの縮小均衡の果ては破綻の連鎖が目に見えて来ました。“6月の惨劇”は阿鼻叫喚の大団円へのプレリュードに過ぎないのです。企業も労働者もBRICsへと明日を求めて旅立つ事になるのでしょうか。なんだか1930年代の『俺も行くから君も行け満州へ』的事態になって来ましたね。ならば、青年将校や血盟団の出番となるのかも。
 2008/06/23 10:17  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール

小島健輔(こじま けんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。

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