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H&Mの上陸が9月に迫る中、グローバルSPAの脅威が叫ばれていますが、彼等のバリュー創造とコスト競争力は国内有力SPAと較べて本当に突出しているのでしょうか。 バリュー創造はオリジナルなウェアリング提案によるものとトレンドの最大公約数的トレードオフによるものが在りますが、後者では‘速い安い’が伴わないと競争力を欠きます。H&Mは後者の代表ですが、確かに‘安い’が調達手法が突出している訳でもなく、国内有力SPAに較べて‘速い’訳でも上質でもありません。コラボなどによる話題作りは派手ですが「上手いトレードオフによる安いSPA」と言うしかなく、ハニーズのコンテンポラリー版と位置付けられます。既に日本市場に定着したZARAはH&Mより高価格ですが、独自の素材軸逆看板生産方式とシステマティックな物流体制で‘速い’上に上質でバリュー感は突出しています。 前者を代表するのが来年に上陸するアバクロンビー&フィッチですが、手間暇掛けて商品化した独自のウェアリングをブルース・ウェーバーのフォトをフィーチャーした特異な店舗環境で訴求するブランディングはお手頃ラグジュアリーブランドの方程式と言えましょう。GAPも本来のスタンスはこの仲間ですが、マス化し過ぎてウェアリングのオリジナリティもバリュー感も薄まってしまいました(直近は復活著しい)。コンテンポラリーベーシックな上質パーツを提供するグローバルSPAと認知されるに至ったユニクロは、GAPとは異質ですが一種独自のウェアリングがあり、素材開発や生産工程まで踏み込んだNB的調達手法とそれがもたらすバリュー感で突出しています。 ビジネスモデルの独自性とモードなバリュー感ではZARAが、ウェアリングとブランディングの独自性ではアバクロンビー&フィッチが、ライフスタイル感ではGAPが、バリュー感ではユニクロが突出していますが、H&Mはそのいずれも欠いています。その替わり、トレードオフの上手さと安さ、話題作りという3点で突出していますから、キャラのないトレードオフ型の国内SPAは食われる事必定でしょう。逆に言えば、H&Mに食われるような中途半端なSPAはH&Mが来なくても生き残れないという事です。ならば、それよりバリューを欠く不合理な古典的流通が生き残れる訳もありません。H&M上陸を契機に不合理な古典的流通の崩壊が加速するのは必定でしょう。 |




