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迷走する経営 |
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経営とはマーケット環境と調達環境という両面のアウトサイド・マーケティング、社内の資産と負債、キャッシュフロー、コストと生産性、組織力学というインサイド・マーケティングを見据え、長期短期の意志決定をして戦略を遂行して行くものと考えられますが、視野欠損や意志薄弱に陥って迷走する企業が大半です。アウトサイド/インサイドの情況を判断して戦略を意志決定し、その遂行を監視するのがボード(取締役会)の役割であり、戦略に基づいて日常業務を遂行するのが執行役(経営陣)の役割というのがルールですが、上場企業でもボードと執行役の権限分離は曖昧で、ファッションや流通ともなれば執行役がボードを兼務している企業がほとんどでしょう。
コンサルタントの仕事もボードのスタンスに立って戦略を起案し執行を監視する役割と執行役をサポートしてテクニカルなお手伝いをする役割が在るようですが、前者のお仕事は買収審査(デューデリ)や企業再生に限られ、定期的な戦略提案や執行評価を委嘱されるケースは少ないのが現実です。執行役をサポートして実務に絡む仕事は成果が目に見えてリアリティを楽しめますが、現場と一体になり過ぎて戦略的視野が狭くならないよう留意しなければなりません。ボードのスタンスで戦略を構想したり執行評価(事業評価やブランド評価)する仕事は広範な見識が求められますが、MBA的な上滑りに陥らぬよう真摯な現場感も求められます。戦略的フォーカスと現場のリアリティを合わせ持つ事がどちらのスタンスでも不可欠ではないでしょうか。
業界を見渡せば視野狭窄や上滑り、思い込みや勘違いの果てに業績を悪化させるケースが氾濫しており、ボードと執行役の混乱が常態化しています。当社のような戦略コンサルタントはボードのスタンスに立って執行役(経営陣)の過ちを正したり見えていないチャンスに覚醒させたりするのが本業なのですが、何処の会社も外野からチェックされるのは嫌がりますネ。これでは執行役(経営陣)は思い込みで迷走するばかりで、チャンスは極小化しリスクは極大化してしまいます。
この業界には『馬鹿じゃないの!』としか思えない経営を続けている会社が山程あって、先行きはどう見ても暗そうなのですが、そんな会社に限って外野からアドバイスを聞く姿勢はありません(御機嫌取りはウェルカムのようですが)。盛者必衰の理と申しますから、企業も自然淘汰に任せるしかないのかも知れませんネ。 |

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展示会に見る御時世 |
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AWの展示会シーズンもそろそろファイナルですが、昨日はバロックジャパンとセシルマクビーの展示会に顔を出しました。バロックでは“rienda”“Rodeo Crown”は既定路線で手堅くまとまっており、デビュー直後は疑問符を付けたくなった“Jelemets solo”もやっとキャラが固まり、ODM臭くてポジション不明だった“Miel crishunant”も何とか形になりました。バロックさんも一息ついた事でしょうネ。ちょっと壁にあたった感のある“moussy”は展示会の案内がありません。それにしてもバロックのスタッフはプレスから販売員まで皆ナイスバディ揃いでちょっと退いてしまいますが、これも企業文化なんでしょうか。それに較べるとセシルの女の子たちは商品同様に等身大で可愛いよネ。
セシルの展示会で目立ったのはアニマル柄とスパンコール、ファンシーツィードとデカ・テーラードジャケットでしたが、価格のさらなる手頃化と劇安セット商品の打ち出しのほうが遥かに目を惹きました。バロックの各ブランドはあまり新味はなく加工デニムのアイテムが目立ったぐらいですが、やはり価格をひと回り下げていました。
他社の展示会もそうですが、手堅く継続の流れを追うか原点回帰するブランドばかりで、AW展だからと言って目立ったトレンドルックを打ち出すのは珍しくなりましたネ。その反面、エッというくらい価格を下げるブランドもあり、御時世が実感されます。消費者主導のトレンドを創り手が追う今日、次は何が出て来るかとコレクションシーンや展示会を注目した時代は遠い過去になりました。 |

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黄色い袋が原宿を制圧! |
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オフィスが表参道なので3日に明けず神宮前交差点を通りますが、何時歩いても“フォーエバー21”の黄色いショッピングバッグが氾濫しており、原宿を歩く女の子の3人に一人ぐらい持っています。これに較べれば白地にロゴを大書した“H&M”のショッピングバッグは小振りで目立ち難く、黄色い袋の十分の一という印象。店内に入ると「H&M」も混んでいるのですが、店頭には“フォーエバー21”のような入店待ちの行列は見られませんし、レジ前に並ぶ人数にも大差があります。バクッとした印象ですが、日々の買い上げ客数は倍以上違うのではないでしょうか。
銀座店が開店した時に『何もかも大味で可愛くないユーロモードの“H&M”は人気先細りで、多店化は難しい』とボロ糞に言い放ちましたが、“フォーエバー21”の後塵を拝するようでは国内系の新手劇安SPAが出揃う来春には人気凋落の憂き目にあうかも。人気沸騰の“フォーエバー21”とて弱点がない訳でもありません。安可愛いのは原価率の高いODM商品(メーカー企画の仕入れ品)ばかりで、レディスで4割程度、メンズでは過半を占めるOEM商品(自社企画生産委託商品)は安いだけで魅力は今ひとつ。両者の回転は明らかに違いますネ。鮮度や人気と収益のバランスは難しいものです。
劇安SPAが結集して盛り上がる原宿に押されて黄昏れているのが渋谷で、マルイもパルコも西武もマークシティも人影は疎らで109も9掛け状態が続いています。こうなると今秋の“H&M”開店に続いて“フォーエバー21”にも早く渋谷に出てもらわないと街が寂れてしまいそう。渋谷での劇安SPAフィーバー再現が期待されますネ。
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百貨店ブランドは淘汰されていく |
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月例の『販売データ交換会』が木金に迫って都内商業施設を一周していますが、百貨店に並ぶNBはレディス/メンズとも皆同じような品揃えでバラエティがなく、セールも一部で始まって新規投入もなく、先行セールを仕掛けている一部の百貨店を除けば何処も閑古鳥が鳴いていました。セール前の平日の昼間という事もあって有楽町の阪急も西武もガラガラでしたが、続いて訪れた有楽町のマルイは結構お客さんが入っていました。
何が違うのかなと考えながら一周しましたが、1階の雑貨関連のバラエティに加えて2階以上のブランドショップもセレクト系/神戸系/ストリート系/109卒業系/クリエイター系とオリジンのバラエティが豊富で、皆それぞれに品揃えが異なっているのです。それは駅ビルも同じで、お値段が手頃なだけでなく様々なオリジンのブランドが揃っている事も魅力なのでしょう。
色んなオリジンのブランドが揃うと言っても、パルコのように過去の幾世代ものブランドが地層のように重なっていては博物館のようで、旬のバラエティとはとても言えません。やはり今が旬のブランドがバラエティ豊かに揃ってこその商業施設なのです。郊外SCに行っても、テナント揃えで何年前に開業した施設かすぐに検討がつきますよ。
百貨店は勢いを失って久しく、業界の新規ブランド開発も停滞して鮮度もバラエティも失われ、似たような品揃えのブランドが法外な価格で並ぶだけのつまらない店になってしまいました。客足が遠のいたのは法外な価格だけではないようですネ。となれば、マルイのように旬の駅ビル系ブランド導入に走るしかありませんが、そうなると既存百貨店ブランドのつまらなさと法外な価格が極まってしまいます。結局は百貨店ブランドは淘汰されていくしかないのでしょう・・・・・ |

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百貨店OLブランドは開き直れ! |
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先週はブランド政策のアドバイスを契約している某大手アパレルの秋物内見会があり、何時ものようにスタッフを引き連れて真剣にチェックしました。何せ10ブランド近い内見会のサンプルを一点一点、素材とデザインのマッチング/フィットとシルエット/仕上げ面と重量/品質感と価格のバランスなど細かく点検して批評し、かつブランド全体のスタイリング/テイスト/カラーパレット、マーケットポジションを総括してMDのブレを指摘するのですから、最高度に神経を集中するしかありません。しかも、それぞれのブランド責任者/チーフデザイナー/事業部長というプロ達がピリピリと聞き耳を立てているのですから、テクニカルにも政策的にも曖昧な事は言えません。もちろん、お愛想など一切無い真剣勝負です。
幸いな事にほとんどのブランドがここ1年半ほど続いていたブレが収まり、法外な価格を何とか説得出来る百貨店ブランドらしい完成度を取り戻していました。OLの服がどんどんカジュアルになり、これでもかと言うほど際限なく安くなって行く中、価格を抑えるために素材を落としたり安易なOEMに走ったり、ミーハーなトレンドに対応するためにチャラチャラした過剰デザインに走ったり、昨春物以降の3シーズンは最悪の迷走ぶりを厳しく指摘せざるを得ませんでしたが、情況がとことん悪化した今になってやっと吹っ切れたようです。
百貨店OLフロアは若いOLが手頃価格の駅ビルに逃げてどんどん年令が上がり、今やトランスキャリア〜ミッシーを主対象とせざるを得なくなっています。しかも、百貨店ブランドには法外な歩率を強いる百貨店が駅ビル系ブランド/セレクトショップを駅ビル並みの低歩率で導入する動きが急速に拡がりつつあり、百貨店ブランドの割高感は一段と極まりつつあります。そんな八方塞がりの状況下、百貨店OLブランドが駅ビル系ブランドのミーハーなトレンド感や格段のお手頃価格に摺り寄ろうとしても無理な事は無理なのです。
年令が上昇してコンサバ志向が強まる百貨店OLブランドには別な生き方があると思うのです。季節のオケイジョンを適確に捉えて安心出来る高品質のコンサバ服をきちんと提供して行くしか、法外な価格を受け入れてもらう方法は無いのではありませんか。そこで提案。もう安くするための中国生産は止めましょう。ニット/カットを除いて国内生産に回帰し、素材も欧州製と日本製に限定しましょう。それなら今の法外な価格も受け入れられるのではありませんか! |
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