丘の上の百貨店に学ぶ事
 新宿の某百貨店から毎週のようにDMやカタログが届くけど、モードだラグジュアリー
だと時代の気分とずれた提案ばかりで関心が持てない。確かにブランド揃いは突出しているけどモードとコンサバの両極ばかりでライフスタイル感に合ったブランドがまったくなく、各ブランドの品揃えも売れ筋に限定されバラエティを欠いている。売場は何時も混雑しているし駐車場に入るのも大変で、「手早く沢山買って早く帰ってくれ」とせっつかれる感じもあって疲労困ぱいしてしまう。顧客にあまり親切ではないし小奇麗な格好もしなければならないから、よほど必要に迫られない限り行きたくない。我が家のように年間百数十万円しか買わない客は下客扱いで(何百万円も買う客が山程いるのでしょう)、妻がちょっと買い過ぎた後はハウスカードの使用を断られた事も度々で頭に来る。いっぱい買っても(ほんの20万円弱でしたが)駐車料金を請求されるし、売れ過ぎて顧客を大切にしなくなった体質は如何なものかと思う。
 そんな新宿の某百貨店に較べれば、渋谷の丘の上にある某百貨店には本当に大切にしていただいて好感を抱いている。高級住宅地を背景にした上質な店だが不要な気取りがなく、普段着でも気楽に出かけられる。何時もそれほど混雑しておらず、親切で隅々まで気配りが行き届いているから、何時出掛けても快適だ。外商の担当者と顔が通じているのも心強い(計算づくのポイント制とは温もりが違う)。隣の文化村の出し物も充実しており、御近所の高質なコミュニティセンターとして重宝している。我が家の出費は新宿の某百貨店の倍近いのではなかろうか。とは言え、妻は三日に空けず食品売場にお使いに出掛けるものの、洋服を買う事は稀なようだ。私も妻との記念日や誕生日の贈り物は1階のエルメスやブルガリを愛顧するものの、洋服は買った事が無い。最近は大分改善されたが、時代かがった高齢者向きブランドばかりで今風の洒落たブランドがほとんどなく、買いたくても買うものがないのが実情だ。やむなく、混雑する新宿の某百貨店に根性入れて嫌々出掛ける事になる。
 そんな丘の上の百貨店がちょっと前、新宿の某百貨店と提携してファッションMDを指導してもらう事になった。これで少しは洒落たブランドが揃うようになるかもと期待する反面、新宿の某百貨店のように「手早く沢山買って早く帰ってくれ」とせっつく不親切な店になったら嫌だなとも思う。少しは今風なブランドも揃えて欲しいが(もっと高質なライフスタイル感のあるブランドであってモードなブランドではないはず)、これまで通り、ゆったり上質な日常を親切に提供する店であり続けて欲しい。顧客目線で見るなら、新宿の某百貨店が丘の上の百貨店に学ぶ事も多いのではないか。
 2008/05/13 11:04  この記事のURL  /  コメント(0)


お勉強しましょう
 コレクション報告や商品企画のセミナーは業界に山ほど溢れていますが、マーチャンダイジング(商品企画とは違います)やディストリビューション(配分・消化管理)、ビジュアルマーチャンダイジング(ディスプレイとは違います)といったリテイリング技術を体系的に提示するセミナーは当社しか開催していません。5月29日から6月12日にかけて三つの実務技術セミナーを開催しますので、実務技術体系を真摯に学習したい方、自社の仕組みを変革したい方は是非、御参加下さい。
 5月29日のSPAC月例会は「消化回転向上への調達・配分・在庫運用手法総研究」をテーマに開催します。メンバー企業の実情検証を起点に、マーチャンダイジングからディストリビューション、ビジュアルマーチャンダイジングを一貫する最新の消化回転技術体系を明らかにします。これほど緻密かつ実務に密着した技術体系を知る機会は他では絶対に在りません。何が何でも必参加でしょう(SPACに入会する必要があります)。
 マーチャンダイジング技術については6月5日開催の公開セミナー「バイヤー/マーチャンダイザー育成マーチャンダイジング技術革新ゼミ」で体系的に提示します。売上・投入・在庫の予算設定からシーズンのMDストーリー構築、単品MD/コーディネイトMDの設計とVMD展開(棚割とフェイス運用)、射程/頻度/完成度/値入れの最適バランスを狙う調達ミックスまで、有力企業の実例を挙げて最新の技術体系を明らかにします。ポイントの桜井健一 営業統括本部長、三陽商会の石井賢 バーバリーブルーレーベルディビジョン企画統括長のパネルにも御期待下さい。
 ビジュアルマーチャンダイジング技術については6月12日開催の公開セミナー「ブランディングへのVMD技術革新ゼミ」で体系的に提示します。売場編成と棚割の基本からスタイリング訴求、洗練のカラー配列/フォルム構成まで、スライドやイラストを駆使してビジュアルに解説します。世に溢れるディスプレイ紛いのVMDではなく、マーチャンダイジングを店頭で訴求・運用して消化を促進しブランド価値を高める本物のVMD技術体系を是非、修得して下さい。

 上記SPAC月例会、公開セミナーの詳細につきましては
当社ホームページ( www.fcn.co.jp )を御参照下さい。当社のセミナーは忙しい実務家の為に短時間で密度の高い情報を体系的に提供しています。受講中は気を抜くゆとりはまったく在りませんのでテンション掛けて御参加下さい(恐くはありません)。
 2008/05/09 09:45  この記事のURL  /  コメント(0)


アウトレットパーク入間の大渋滞
 後半の4連休は軽井沢へ出掛けましたが、いつものコテージでスヌーピーとのんびり過ごしたり近場の温泉に行ったり、上田の手前の東御まで足を伸ばしてヴィラデスト( www.villadest.com )のサパーを楽しんだりしているうちに、あっというまに2泊3日が過ぎてしまいました。いつもながらヴィラデストの料理は旨かった。とりわけ、玉ちゃんが手ずから削いでくれたプロシュートは最高でした。
 連休の最終日になってデッキの薔薇達もようやく咲き揃いました。アンクルウォーターが深紅の輪舞でアーチを彩り月々粉が薄紅色の淡雪のような花弁を散らす様は華麗としか言い様がありません。ジョン・メイヤーも一週遅れで可憐な蕾を開くでしょう。お近くの方は散歩ついでに眺めてやって下さい。
 それにしても連休中の各地のアウトレットは大混雑だったようです。軽井沢のプリンスアウトレットは人まみれで各店舗のレジには長い列が出来、駐車場は早朝から満杯で入場待ちの車列は18号バイパスの交差点まで続いていました。もっと悲惨だったのは入間の三井アウトレットパークで、16号どころか入間ICの中まで閉塞し、駐車場に入るのに3〜4時間もかかったとか。片側2車線しかない16号にコストコとアウトレットパークの入り待ち車列が重なるのですから、週末には大渋滞になってしまいます。工業団地入り口の交差点から裏口に導入しようにも地元の反対で表立っては出来ず(やったとしても入間ICからの渋滞には焼け石に水だが)、打つ手がないのが実情です。電車で行ってもシャトルバスも渋滞に巻き込まれますから何時間もかかるのは同様で、自転車かバイクで行くしか方法は無さそう。これでは広域からのアクセスは不可能と言うしかありません。どうしても行きたい人は平日に行くしかないでしょう。
 それにしても商業施設が周辺の交通を閉塞してしまうのは大問題で、放置すれば大動脈たる16号どころか圏央道まで閉塞してしまいます。そんな事が起こらないように大店立地法があるはずなのに、三井不動産は事前にどのような導入計画を策定したのでしょうか、行政はどう審査したのでしょうか。コストコの入り口からもっと離して入路を設定し、敷地内に入庫待ち車列の収納ラインを長く配置すべきだったのではありませんか。早急に修正工事をして渋滞を緩和してもらいたいものです。
 2008/05/07 09:16  この記事のURL  /  コメント(0)


お手並みを拝見しましょう
 24日の夜、春雨の中を六本木ヒルズまでペレニアルUAがデビューさせた「フランクウィーンセンス」を見に行きました。凋落著しい百貨店に今さら参入するというので如何なものかと訝っていたのですが、上質なインポート素材を駆使した繊細なブリッジ・キャラクターに仕上がっていてホッとしました。ユーロ高で欧州インポートものが衰退する中、欧州素材を使って国内生産したインポート感覚のブリッジブランドは百貨店唯一の期待ゾーンであり、狙うとしたらここしかなかったのでしょう。
 ブリッジ感覚のブランドとしては価格も手頃で、「プレシャス・コレクション」の20'S〜30'S感覚のレトロなドレスやコートは十分に魅力的。難点は「イージー・クロージング」のハイゲージニット類で、如何にも中国製といった安っぽさは他商品と違和感がありました。価格も二格安く付けられており、何でここにあるのか不思議でした。「プレシャス・コレクション」のドレスやコートも輸入素材ゆえ期中のフォローが難しく、ワールド流(担当部隊の多くはワールド出身者)の期中企画商品が前述したニットのような安っぽさで投入されるならイメージダウンは避けられません。どのような手法でそれを回避するのか、お手並みを拝見しましょう。
 幾つかの仕事をやり残したままGW前半戦に入ってしまい、咽に何かひっかかったままといった嫌な感じです。30〜2日の三日間で何とか片し、GW後半を心置きなく楽しみたいものです。デッキの薔薇達も力強く生い茂り、何百もの蕾みが大きく膨らんで来ました。GWの後半には一斉に咲き揃いそうです。お近くの方は散歩ついでに薔薇を眺めてやって下さい。
 2008/04/29 09:04  この記事のURL  /  コメント(0)


マイケル・ジェフリーズに続け
  Gilly Hicksのブルース・ウェーバーによるプロモーションフイルム( www.gillyhicks.com )がポルノかアートかと米国では物議をかもしているが、私にはアートとしか思えない。アングロサクソンの瑞々しい若者の裸体がネイティブなリゾートに遊ぶ様は爽やかなエロスに溢れ、ミケランジェロのダビデや遠くギリシャ・ローマの彫刻に通ずるものがある。
 アバクロやホリスターでWASPなキャンパス文化を提唱して来たマイケル・ジェフリーズCEOの美意識はアングロサクソン優越の純血主義に貫かれており、ブルース・ウェーバーの描く若者達も店頭でHei!と声を掛ける若者達も皆、アドルフ・ヒトラーの夢見た金髪碧眼のアーリア民族の逞しき若者を想起させる。そのどちらもギリシャ・ローマの雄々しき美意識へのオマージュが通底している。
 そんなアバクロ文明の本質を知らずしてカジュアルウェアの形だけ取り込んでも、お兄な、あるいはエロ可愛い別物でしかなく、マイケル・ジェフリーズの夢見るWASP文明の若者像とはほど遠い。109にも郊外SCにもアバクロに匹敵するほど確固たる美意識や文明観を持ったストアはまったく見当たらない。日本のカジュアル文明とはその程度のものなのだろうか。世界で最も進化して独自のレイヤードを花咲かせた日本の消費者に対し、独自の文明観とウェアリングを提案して突出したブランディングを果たすカジュアル企業が出て来てもよい頃ではないか。カジュアル企業のCEO達よ、マイケル・ジェフリーズに続け!!
 2008/04/25 11:46  この記事のURL  /  コメント(0)


アバクロのチェアマンは偉い
  秋にはH&Mが上陸するし来年にはいよいよアバクロも出て来るという事で欧米SPAへの関心が高まっていますが、90年代から散々見飽きている私としては今一つ燃えません。RUEHLには期待を裏切られましたが(04年9月に1号店が開店したが、未だ16店舗に留まっている)、まだ見ぬGilly Hicksには大いに期待を抱いています。ネットで見る限りアメリカンイーグル・アウトフィッターズのナチュラルランジェリー業態Aerieとはひと味もふた味も違う崩しが期待出来そうで、エログラマラス系や姫エレ系ばかりの109系ランジェリー市場に新風を吹き込みそう。それにしてもアバクロ社の製品は国内のネットショップに氾濫しており、どこまで本物か怪しいものの人気の高さを実感させます。来年、銀座に1号店が出来ると人気沸騰するのでは。
 世界中で日本市場のウェアリングに強い影響を与えているのはアバクロからホリスター(お兄系の発祥)までアバクロ社の業態だけで、他の欧米SPAは欧米トレンドを上手くMDするに留まって日本市場のウェアリングには何ひとつ影響を与えていません(H&MスタイルとかZARAスタイルなんて存在しません!!)。109のトレンドを見ていると、アバクロ社が如何に偉大な存在か日々、実感されます。新たなウェアリングやビジネスモデルを提案するSPAを世界に探そうとしても、結局はアバクロに辿り着いてしまうのでしょうか。Michael S.Jeffries(チェアマン&CEO)は偉い!!アバクロ社を高値で売り飛ばして大儲けしたLeslie H.Wexnerはもっと偉いのかも。
 という訳でパリやミラノには足が向かず、結局は大嫌いなNYに飛ぶ事になるのでしょう。そろそろ秋のチケットを予約しておいた方がよさそうです。
 2008/04/23 10:02  この記事のURL  /  コメント(0)


溝に大金を捨てたくない
  昨春以降に開業した大型商業施設の販売成績を出店したテナント企業のアンケート回答によって総括しましたが、あまりの不振率に声も出ませんでした。31施設中、まずまずの評価だったのはたった6施設だけで、散々という評価の施設がなんと20も。これでは玉石混交ではなく泥の中の宝石を探すようなもの。何千万円もかけて出店しても不振店舗を増やすだけというのが昨今の実情なのです。
 この31施設に06年秋冬開業の14施設を加えた45施設中、テナント企業評価のベスト5は1)ラゾーナ川崎、2)イオンモール羽生、3)イオン大日SC、4)イオン各務原SC、5)ららぽーと横浜、ワースト5は1)イオン大垣SC、2)ユニモちはら台、3)イオン盛岡南SC、4)浦和パルコ、5)ララガーデン春日部という結果。この45施設中、好調〜まずまずの評価はわずか10施設、散々という評価が24施設にも昇り、成功率は22%強に留まりました。また、昨年同時期のアンケートでも回答された19施設中、7割近い13施設が今回の評価を落としており、開店景気の一巡に加えて競合激化や消費冷却も響いているようです。
 都市計画法改正に伴う駆け込みで40前後の商業施設が開業する今年は無理に開発した物件も多く、石の山から玉を選ぶ目がますます問われそう。4月25日のSPAC月例会では今秋〜来年開設予定の主要大型商業施設の売上と販売効率をズバリ予測しますから、溝に大金を捨てたくないテナント企業は必参加でしょう。
 2008/04/21 12:00  この記事のURL  /  コメント(0)


SCに観覧車は不要です
 年間で何十ケ所もショッピングセンターの商圏分析・販売予測をこなし、幾つかは施設構成やテナント構成まで組みますが、SC企画で絶対に外せないのが1)立地特性/商圏特性に逆らわない、2)勝てない喧嘩を仕掛けない、3)顧客に等身大に応える、4)多面的かつ精密に組み立てる、5)決して冗談は仕掛けない、の5つだと思います。その逆が失敗したSCに共通しているからです。中でも目立つ失敗が、立地/商圏特性を無視して勝てない喧嘩を仕掛けたケース、笑えない冗談で走ったケースでしょう。何十億円、何百億円もかけてそんな馬鹿をやるわけないと思いがちですが、現実には幾つもあるのです。
 春日部駅裏近くの寂れた雑居ビル街(小さな事務所や飲み屋が点在するだけ)の外れに変型のビルを建ててライフスタイルセンター?を仕掛けたケース、千葉北総バイパス沿いの一等地(本来ならまともなRSCが開発出来た)に観覧車を建ててアウトレットまがいの冗談SCを仕掛けたケースなど、真摯でない企画のSCは皆、大空振りしています。そう言えば、お台場方面でも観覧車を建てたSCがありましたが、活気があったのは最初だけで、もうすぐ無くなる運命と聞いています。
 関西方面では冗談が受けるのかもしれませんが、全国区では冗談は通りません。SC開発には巨額の資金と多くの関係者の利害が絡むのですから、もっと真摯に企画していただきたいものです。当社のSC企画は精密で多面的な立地・商圏検証と最新のテナントデータベース(約二千業態を収録)を基に、実現可能な最高売上/収益を真摯に追求しています。冗談など入り込む余地もなく、とことん真面に詰め切ります。真摯ではいけませんか?!
 4月25日開催のSPAC月例会では、今秋以降に開設/増床予定の大型SC18ケ所を検証して売上と販売効率を予測する一方、過去1年間に開業した主要大型SCを出店したテナント企業の評価に基づいて格付けします。テナントチェーンにとっては咽から手が出るほど知りたい情報ですから、まだSPACに参加していない企業はこの機会に是非、御入会を検討されては如何でしょうか。SCデベロッパーもテナント目線で学んで欲しいものです。
 2008/04/14 10:10  この記事のURL  /  コメント(0)


嵐の中をアウトレットパーク入間に行って来ました
 8日の火曜日は朝から荒れ模様で遠出する気分ではありませんでしたが、最近のアウトレットモール研究の仕上げとして三井アウトレットパーク入間のプレスプレビューに出掛けました。お昼過ぎにオフィスを出て外苑から首都高速に乗り、中央高速から圏央道に入って全行程50分ほどで入間ICに到着。そこから16号線を八王子方向に500メーターほど走った左手にコストコ、アウトレットパーク入間とならんでいます。駐車場への入り口は解り易いのですが導入案内のスタッフがトロくてコストコに入ろうとする車列と整理がつかず、開店すれば大混乱は必定と思われます。
 レイアウトがシンプルなせいか、デカイデカイという前口上ほど広くは感じられず、30分もあればサラッと一周出来ます。これまでのアウトレットモールと較べて一番評価されるのは全通路にしっかり屋根がついている事で、折からの風雨にもほとんど濡れないで済みました(冬場は寒そうですが)。ラグジュアリー系こそコーチとクロエ・ランジェリー+@ぐらいで期待外れでしたが(事前に解っていた事ですが)、セレクトショップからモードミックス系、109系まで駅ビル/ファッションビル系がズラリ揃っているのは圧巻でした。ユナイテッドアローズやビームスはもちろん、アーバンリサーチやB'2nd、ローズバッドやダブルスタンダードクロージング、エゴイストやソードフィッシュまで揃っていて、渋谷や新宿に行かなくても欲しいものが揃ってしまいそうです。スポーツ系やサーフ系がしっかり揃っているのも好きな人には感激ものでしょう。
 売上予算は260〜280億円と記者会見で言っていましたが、ラグジュアリー系が少なく単価が行かないのでそんな所でしょう。ラグジュアリー系が揃った御殿場プレミアムアウトレットなんか600億円を超えていると推計されます。
 行ってみようと思う人は入間ICからまともに行くと大渋滞にハマるのは必定ですから、混んでいる時は手前の工業団地入り口交差点を左折して裏から入る裏技がありますよ。
 2008/04/08 19:12  この記事のURL  /  コメント(0)


業界は死んだふり
 3月のSPAC月例研究会まで必死に走って来ましたが、4月になってふと気が付けば周囲がフリーズしていました。3月商戦では一息ついたものの販売情況は逼迫しており、百貨店や大手アパレルは目前の課題に張り付いて先を見る情況ではないようです。石を投げ込んでも反応は鈍く、業界はほぼ死んだふり状態になっています。そんな中でも109世界だけは元気で、新ブランドのプロジェクトが続々と進行中です。その中核となっているのは皆カリスマ販売員で、デザイナー軸の話は国策のコレクション祭りしか耳に入って来ません。
 デザイナーブランドは気負った発信にこだわって市場と乖離しがちで、手の込んだデザイン性も着回しの邪魔になり、レイヤードが当たり前になった今日の若い消費者には煙たがられている嫌いがあります(レイヤードを売物にしている人気デザイナーブランドもあるが、実はMD企画の比率が高い)。多くのデザイナーブランドは80年代の顧客とともに歳を重ね、ミセス特化の性格が強めているのが実情でしょう。市場のレイヤード感を取り込んで新たなファン層を形成しつつある若手や二世のデザイナーもチラホラ見られますが、素人企画の奔流下ではマイナーを出るものではありません。そんなわけで東コレも見る気になれず、何時の間にか終わってしまったようです。
 世で注目されるカリスマ販売員達は突出して高感度でかっこいいという訳でもなく、むしろ顧客が共感し易い等身大な感性や親しみ易いキャラがうけているのでしょう。商談の場で「あの娘が○○ちゃんだよ」などと教えられても、そんなに目を惹く容姿でもないけれど、売場に立つとファンが何百人も押し掛けるそうです。彼女達が企画した商品を見ても旬の売れ筋にちょい独自のフィット感とか緩み感とかを加えただけで(それが売れる要因なのです)、クリエイティブな主張は皆無と言ってよいでしょう。だからこそ共感や好感を得られるのです。
 世界でも突出して高感度に進化した日本の若い人たちに、高い所から下げ渡すように発信するデザイナーブランドが受け入れられるはずもなく、顧客代表の素人が等身大にコミュニケートするカジュアルブランドが主流となったのは当然の帰結と言うしかありません。未だデザイナー軸のブランディングを志向する企業も無い訳では在りませんが、時代錯誤の感は否めません。もはや80年代は四半世紀も過去の時代となったのですから。
 2008/04/07 10:08  この記事のURL  /  コメント(0)


大きく近くなったアウトレットモール
 3月27日開催のSPAC月例研究会「アウトレットモール活用総研究」では全国のアウトレットモールを検証して格付けし、並行して佐野/御殿場のプレミアムアウトレットを実地検証しました。まず目が行くのはラグジュアリー系ですが、昨シーズンの売れ残りばかりで買いたい商品は限られます。それに対してセレクト系は昨シーズンも今シーズンも大差なく(アウトレット用の企画商品もあって品揃えが良く)、プロパー店舗のようにショッピング出来ます。ラグジュアリー系の方がアウトレット本来の姿だと思いますが、セレクト系の品揃えの充実も魅力でしょう。
 近年、アウトレットモールは大型化と都市圏接近が顕著で、4月10日に開業する三井アウトレットパーク入間など圏央道入間IC側に最初から204店(アウトレットは181店)を集積して開業します。同社のジャズドリーム長島と並んで、近い大きいアウトレットの代表例と言えるでしょう。三井アウトレットパーク入間は全天候型の店舗配置や駐車場のレイアウトなど最近の大型モールのように洗練されており、大勢が押し掛けても混乱は最低限に抑えられると期待されます。4月8日のプレスディに出掛けますので、また報告します。
 個人的には、軽井沢の避暑生活の中でゴルフやテニスを楽しむのと同じようにアウトレットショッピングを位置付けています。リゾートやアウトドアに必須のウェアや雑貨ははほぼ100%、プリンスアウトレットで済ませています。これで家具/インテリア系のアウトレットストアが揃えばリゾートライフは完璧でしょう。定価で買うのはトップトレンド商品だけで十分で(それでも百貨店では10%引きが当たり前だが)、実用商品はアウトレットで済ませるのが賢明でしょう。
 2008/03/31 11:41  この記事のURL  /  コメント(0)


真摯ではいけませんか!
 先週は春分の日を挟んで水曜日には「出店案件審査会」とレディスの「月例販売情報交換会」、金曜日には「SPA戦略ゼミ」とメンズの「月例販売情報交換会」を開催し、その間を縫って某カジュアルアパレルの評価レポートをクローズし、某109系アパレルの評価レポートもほぼまとめ上げました。
 「SPA戦略ゼミ」は私の20年に渡るSPA研究を集大成して最新のビジネスモデルを提示するという総力もののゼミでしたが、DMの「真摯な経営者の参加を」という一文がそうではない方々の不興を買ったようで、SPACメンバーばかりが目立つ顔ぶれとなりました(予算はクリアしましたが)。自主売場のSPA化が必須のはずの百貨店は一社も参加せず(他ゼミもそうですが)、いつもながら真摯でない百貨店の不勉強ぶりに気分を害しました。膨大なデータを検証して真実をはっきり提示して行くという私の姿勢を不快に思う方々も多いようで、肩身の狭い思いをしております。そんな中でも、何十億円〜何百億円を投資するファンドやリートの方々が当社を評価しているのはリスクの大きさを自覚しておられるからでしょう。
 何時もリアルなニーズに真摯に応えるというのが私の姿勢ですから、27日開催のSPAC月例会「アウトレットモール活用総研究」も徹底した検証の上にすべてのアウトレットモールを格付けするとともに、今後の適確な活用法を提示致します。真摯な方々は乞う御期待です!!
 自宅周辺の桜の蕾みもようやくほころび、デッキの薔薇達も一気に芽吹いて来ました。今週末はお花見日和になるといいですね。我が家の薔薇達もGW頃には一斉に花開くでしょう。
 2008/03/24 09:49  この記事のURL  /  コメント(0)


109神話は不滅です
 カリスマ販売員からスターディレクターに変身してセレブの仲間入りした森本容子。創業わずか7年で109のトップ企業に伸し上がり、若干35才で数百億円の創業者利益を手にした河瀬義昭(バロック・ジャパンの創業オーナー)など、109神話には暇がありません。そして今も第2第3の森本容子、河瀬義昭が次々と羽撃きつつ在るのです。先週も第2の河瀬と評される若干28才の新手経営者と接する機会がありましたが、その生産背景に通じた手堅いキャリアと適確な売れ筋開発力、自己の能力分野への割り切った認識に圧倒され、109神話は今も刻々と塗り替えられつつ在る事を実感させられました。そんなリアルな戦線と比較すれば、大手アパレルや百貨店の経営陣の発想は市場から遠く離れた絵空事にしか映りません。
 109は様々な異才と多様なビジネスモデルが交錯し、押し寄せる顧客のシビアな選択で新たな成功者が次々と台頭して行く最前線です。それに較べれば、パルコは過去の成功体験の博物館にしか見えませんし、百貨店は古典芸能の国立劇場のようです。市場の回答は客数と売上にはっきりと現れているのではありませんか。
 これを書いている卓上には109でつい買ってしまったクリスタルに覆われたガジェットなアクセサリーウォッチがキラキラと輝いています。ブルガリやジェイコブのジュエリーウォッチの間でカワイイ!!と自己主張する娘を無視出来ない自分のミーハーさには苦笑するしかありません。これからも109通いが続きそうです。
 2008/03/17 11:11  この記事のURL  /  コメント(0)


蘇ったエストネーション
 しばらく前から「エストネーションが良くなった」という声が周辺から入っていて、そのうち行かなくてはと思っていましたが、バブルの残滓が狂い咲きする悪評高い六本木ヒルズに出かけるのは相当の覚悟が必要で(クライアントが在るので仕事ではよく行くが駐車場から直行直帰)、なかなか決行出来ないでいました。週末に妻が突然、「エストネーションに行ってみたい」と言い出したので、ようやく重い腰を上げ、すがりつくスヌーピーをバッグに押し込んで二人と一匹で出掛けました。
 妻が指定したヒルズのP2駐車場はフェラーリやマセラティ、AMGといった人目を惹くケバイ車ばかりで、私の320E4MATICワゴンのような小市民車は皆無。場違いな雰囲気にもう腰が引けました。妻に励まされてなんとか辿り着いたエストネーションは予想を超えた刷新ぶりで、モードなフォーカスでセレクトしたブランド商品や別注商品が小気味好く揃っており、一発で気に入りました。利益追求の安っぽいオリジナルが巾を利かせるセレクトショップが多い昨今、真摯にセレクトの本質を追求する品揃えに惹かれました(絶対儲からないと思うけど)。
 日曜日にも拘わらず客層も目を惹くほど洗練された大人カップルが多く、これなら気合いの入った品揃えも空転しないと見えました。バラエティも豊富で意外に手頃な商品も多く(細身に片寄っているが)、販売員のレヴェルも高く伊勢丹のように混雑しておらず気分よくショッピング出来る環境で、いっぱい買いたいものがありましたが、7kgのスヌーピーを抱えては体力がもたず妻の数点で力尽きました。今度はスヌ抜きで出掛け徹底して買うぞと決意してヒルズを後にしたのでした。
 2008/03/10 10:31  この記事のURL  /  コメント(0)


スーツカンパニーで買いました

 40カ所近い商業施設の商圏分析・格付け業務はようやく完了しましたが、まだ3月の「出店案件審査会」にかける新設・増床物件の分析・格付けが8件残っており、今週中には片さないといけません。大量の案件を処理する過程でテクニカルな精度が一段と向上し、4月のSPAC研究会で予定している「新設予定大型SC総検証」に向けて確信を深める事が出来ました。数千万円以上を要するSC出店、数百億円を要するSC買収はリスクが大きく、正確な検証と格付けが不可欠なのです。これまで二百近いSCの検証を積み上げて来た当社の技術精度は比類のない水準に達しており、5%以内の誤差で売上を予測できる所まで来ています。デベロッパーの大本営発表的売上予算は極めて疑わしく、当社の予測と大差が出る事もありますが、結果はほぼ当社の予測通りとなっています。
 日曜日には高校を卒業して進学する一人息子の初スーツなどを買うべく、妻とともに意を決して伊勢丹本店に出掛けました。混雑に加えて独特のテンションがある伊勢丹本店は目一杯気を張らないと疲れ果ててしまうので、シーズンに一度が買い物の限界です(リサーチでは毎月のように出掛けていますが)。メンズ館を一周しましたがガリガリの息子向きの初スーツは○○ブラックレーベルぐらいしかなく、私向きの商品もまったく見つからず(ファッションビクティム向けの気負った商品か凡庸なNBしかない、中抜けの構成が指摘される)、やむなく東口のスーツカンパニーに向かいました。
 上質なイタリア素材使いのスタイリッシュなスーツが身長別に豊富に揃うスーツカンパニーは価格も合理的で(ほとんどが29,800円と39,800円)、かつてのセレクトショップ・コンプレックスむき出しの過剰なディテイール使いもすっかり消えて顧客の巾も拡がり、店内は若いカップルで混み合っていました。広い店内を制服のパンツ姿のお嬢さん達が忙しく駆け抜ける様は(本当に走っている!)リズミカルなミュージカルのようで、時流を得たビジネスの活力を実感させられました。息子のスーツもジャケットも○○ブラックレーベルとセンス的に遜色ない(品質はむしろ上かも)商品が見つかり、シャツやネクタイ、コート、パンツ、ベルト、シューズなど12点を一気に購入。それでも十万円ちょっとで済みました。伊勢丹で買っていたらこの倍か3倍についていたでしょう。イタリア素材とスタイリッシュなフィットにこだわる私のスーツ(ISAIAが好みです)も、もはや青山商事やアオキで買う時代なのかも知れません。
 2008/03/03 09:21  この記事のURL  /  コメント(0)


貴重な情報が飛び交う「販売情報交換会」
 先週は水曜日に新規開設SCの売上予測審査会、木曜日/金曜日と月例の「販売情報交換会」を開催する一方、2件のVMDクリニックをこなしました。40ケ所近い商業施設の商圏分析業務もようやく目処が立ち、ほっとした所です。
 レディスの「販売情報交換会」ではネイティブ〜ヒッピーなトレンドとレイヤードの拡大で早くも晩夏先取りのルック続出が報告され、昨年を上回るシーズン進行に驚きの声が聞かれました。初夏感覚のナチュラル/エアリー/プレップな商品が氾濫して春物がぶっ飛んだ後はダークな晩夏商品がカラフルな夏物を短期で陳腐化させてしまうというシナリオが見えて来て、商品展開の修正を急ぐ必要がありそうです。メンズの「販売情報交換会」では秋冬物主力素材の仕込み動向が報告され、ポスト・ダウンの本命が読めたと好評でした。
 25年も続く当社の「販売情報交換会」は参加の百貨店/セレクトショップ/大手アパレルの商品担当者が本音で情報交換する貴重な場で、当社のコーディネーターも直近の店頭スタイリング動向をゾーン/タイプ別にカラーイラストで報告しています。セレクトショップの面々は毎月、積極的に参加してくれるのですが、百貨店のバイヤーさんは会議や催事で欠席される方もあり、商品リスクへの関わりの違いを感じます。近年の販売低迷やリモデルの空振りを見るにつけ、百貨店人のマーケットを見る目は組織力学のバイアスが掛かり過ぎているとしか思えません。素直な目で真摯にマーケットの現実を見て欲しいものです。
 週末には妻が実家の両親をお堀端のザ・ペニンシュラ東京に招待しているとかで、お気に入りの○○○のスーツを着ていそいそと出掛け、私は持ち帰りの仕事を片しながらデッキでほころびかけた薔薇の新芽を愛でるひとときを過ごすなど、ああ我が家にも春が来たんだなと一時の救いを味わいました。業界にはこれから本格的な冬がやって来るというシリアスな日々ですが、週末ぐらいは小市民の平和を味わいたいものです。そろそろ軽井沢の方も気になり始めました。
 2008/02/25 11:01  この記事のURL  /  コメント(0)


SC開設沈静化は幻か

 先週は埼玉某大型SCのゾーニング企画、某カジュアルSPAの今秋MD展開企画を提出する一方、建国記念日の月曜から土曜までフルに使って商業施設の商圏分析・売上予測業務に集中しました。40近い案件の半分強は目処がつき、今週中にはほぼ一巡しそう。そこからブラッシュを重ねて精度を上げて行くプロセスが残っており、月末まではタイトな日々が続くと覚悟しています。それにしても今世紀に入ってのSC開設ラッシュは尋常でなく、大半の事例で新設SCによる大幅な商圏縮小が見られます。
 SC開設ラッシュは今年末までで沈静化すると言われますが、開発規制と関係の薄いメトロポリス圏にはSC開発好適地が数多く残されており、既設SCの増床ラッシュも予想される事から、とても沈静化するとは思えません。当社にも新設/増床案件が次々と持ち込まれており、開発が沈静化する兆しは感じられません。開発規制逃れの小型物件や敷地分割物件も見られますが大型SCとの競争力は望むべくもなく、一時の泡と消えて行く運命に在ると思います。
 今週は月例の「販売情報交換会」を開催しますが、それに先立って千近いブランド/業態の春立ち上げ商品展開を検証し、「08春夏期ブランドツリー」を作成しました。新たなブランド/業態を加えるとともに、最新のマーケット動向を反映してグルーピングを見直しました。初夏物の立ち上げを見て再検証し、3月の初めにはFCN(当社ホームページ)で公開する予定です。乞う御期待!
 2008/02/18 10:01  この記事のURL  /  コメント(0)


ビッグコンベンションは大盛況でした
 7日(木)に開催したSPAC20周年ビッグコンベンションは210余名という新記録の御参加を得て立ち見まで出る盛況で、2ヶ月かけて準備した甲斐がありました。私のシリアスな政策提言に加え、ルミネの花崎さんとイオンモールの村上さんのゲストパネルも好評で、会場は大いに盛り上がりました。メンバーのエグゼクティブに加えて四日市大学の谷口教授やジャパンイマジネーションの木村社長も駆け付けてくれたのは嬉しい誤算でした。コンベンション後の懇親パーティではモエシャンの砲列に続いてポイヤックやサンジュリアンのヴィンテージワインが次々と空けられ、皆様に美味しいと喜んでもらえました。世も業界も真っ青な中、これだけ盛り上がればまずは善しとすべきでしょう。この勢いでメンバーの輪が拡がってくれれば良いのですが。※コンベンションの御報告はこちら
 翌金曜日の「08AWへのMDディレクションゼミ」も狭い会場ながら満席となってホッとしましたが、週末の連休もまともに休めないほど仕事が山積しているのは、ちょっと憂鬱です。商業施設の商圏分析・格付け業務が数十ケ所も積み上がっており、やってもやっても終わりが見えません。某大型SCの構成企画や某買収案件のデューデリ、クライアントのブランドポジション検証も重なっており、必死で仕事をこなす日々が3月半ばまで続きそうです。その頃には陽気も良くなってデッキの薔薇達も芽吹き、ちょっと開放的な気分になれるでしょう。なんとか頑張るしかありません。
 2008/02/12 10:05  この記事のURL  /  コメント(0)


阪急メンズ館に行って来ました
 30日早朝ののぞみに乗って阪急メンズ館のプレス・プレビューに行って来ました。ナビオのB1から5Fまで6層計16,000平米を使ってインターナショナルからストリートまで、こだわりメンズを集積するというので、ビッグコンベンション前の忙しい中を梅田まで出張りました。
 6層と言ってもコアは1〜3Fの3層で、B1Fと4Fは従来型百貨店紳士服NBを格好よく並べ替えただけ。5Fはお兄系/ギャル男系からストリート系、スタイリッシュモード系のマルイ世界ブランドをコンパクトに並べたもので、メンズ館全体の中ではおまけ的。それでもコアの3層は超のつく目玉満載で、一見する価値はありそう。
 まず1Fでは世界初メンズ特化の“ルイ・ヴィトン”や“ブルガリ”“ティファニー”などラグ・ブランドのメンズ特化ショップがズラリと並ぶのは壮観。伊勢丹メンズ館然としたメンズ・ファニシング〜革小物・バッグ、シューズの編集平場は内装やディスプレイこそ凝っているものの、オリジナルのシャツを除けば編集は凡庸で、御本家ほどのインパクトはない。2F「インターナショナルスタイル」には“ディオール”“グッチ”“プラダ”など人気のインターナショナルブランドがズラリ並ぶ他、野口強氏プロデュースの4クリエーター編集ショップ「クアドロフェニア」とトレンドブランド編集セレクトショップ「ガラージュDエディット」が注目。3Fの目玉はNYに次ぐ世界二号店たる“トム・フォード”に尽きる。スーツが438,000円を裾に60万円台、シャツも6万円台中心というバブル・プライスには腰が引けたが、オーデトワレは税込み10,500円とお買得。日本中のニューリッチたちから問い合わせが殺到しているとの事だが、なんだか遠い世界のようにしか思えない。
 何時も混雑している伊勢丹メンズ館(9,900平米)に較べるとスペースが広い分、ブランドの箱ばかりが目立ってスカスカしたクール感があり、編集売場の運営力にも不安が残るが、関西で初めてインターナショナルモードを全面に押し出したメンズ集積として注目度は抜群。関西どころか西日本全域から“ファッショニスタ”(こだわり男)たちが押し寄せると期待されている。
 けれど、世界大恐慌の瀬戸際で貧乏神に取り付かれた今の日本はモードだファッショニスタだと浮つく気分じゃないのでは。あんまりにも時代の気分と逆行するデビューに先行き不安は否めません。御本家たる伊勢丹メンズ館も時代の気分とチグハグな提案ばかりで買う気になれず、ひとつの時代の終わりを感じます。
 今週木曜日はいよいよSPAC20周年ビッグコンベンションです。時代の気分を様々なデータで明らかにしてファッションビジネスのドラスティックな戦略転換を提ずる時代を画するコンベションになると思います。乞う御期待!!
 
 2008/02/04 10:39  この記事のURL  /  コメント(0)


業界はパニックしています
 株の世界連鎖暴落もようやく一巡し円高も一服したかに見えますが、先行きは誰にも解りません。どう転んでも米国経済の急減速と国内消費の急冷却は避けられず、ミニバブルに浮ついていたファッション業界はあたふたと戦線整理に転じています。景気が上向いていた昨年前半まで濫造されたブランド/業態の整理撤収が一斉に始まって契約デザイナーや企画会社が次々と切られ、企画下請け業界はパニック状態となっているようです。売上が半減しそうとか3割減になりそうとか、真っ青ものの話が幾つも伝わって来ます。幸い当社は商品企画業務は手掛けておらず極端な逆風には直面していませんが、それでも昨年後半からはプロジェクトの中途挫折や契約の圧縮がひとつふたつ発生しました。その間に新たなプロジェクトもほぼ同数立ち上がるなど横這いを保っていますが、業務拡張という勢いはありません。ただし、コンサルティング部門では商業施設や店舗の一斉再評価など撤収再編にからむ検証業務が増加しており、急激に忙しくなりそうです。明暗交錯といったところでしょうか。
 2月7日のSPAC20周年ビッグコンベンションへ向けて着々と準備を進めていますが、92年来のロングレンジでの環境変化とビジネスモデル進化/多様化を検証して今後の環境変化と有望ビジネスモデルを明らかにするとともに、大胆なドメイン転換/集約とメディア・ミックスを含めた調達〜販売消化のプロセス革新を提言する予定です。これを契機にSPAC参加を検討する企業のオブザーバー枠も用意していますので、御興味ある方は事務局までお申し込み下さい。
 ※SPACの御案内はこちら
 ついでながら、年末のブログでワープ!とお伝えした最近の高速道路新設に対応すべくカーナビのディスクを更新しようとした所、メルセデスはいちいち本国のアプルーバルが必要との事で更新がずれ込んでおり、年明け新発売の最新版でも首都高速中央環状線(C3)が入っていないという体たらく。レクサスなどの高級国産車ではダウンロードによる随時更新が当たり前という御時世なのに!!高級国産車に着々と導入されている事故回避のハイテクも当分期待できず、燃費でも動力性能でも後塵を拝する有り様で、メルセデスはもはや化石化した高級装甲車に堕してしまいました。これではレクサスへの乗り換えも真摯に検討せざるを得ないと頭を抱え込んでいます。
 2008/01/28 12:00  この記事のURL  /  コメント(0)


世の中真っ青真っ暗

 新年第1週はもたついたものの先週に入って各社のMDディレクションやVMDクリニックの日程がバタバタ決まるなど、ようやく動きが回復しましたが、世の中真っ青真っ暗!!株は底割れして下げ続けるわ円は急騰するわで世界恐慌の荒波に日本丸は木の葉のように揉まれ放し。官僚も政治家も保身ばかりで状況に立ち向かおうとせず、庶民は増税と恐慌に挟まれて凍り付くしかありません。福田首相のとぼけ顔を見ていると、ええい!!立てよ憂国の青年将校達!!と平成維新を叫びたくなりますが、その自衛隊とて金と色で国を売る堕落ぶりですから、もはや国家崩壊民族破滅の断末魔が迫る日本なのであります。
 2月7日のSPAC20周年ビッグコンベンションが迫る中、情況分析に加えて基調政策提言のシナリオを詰めていますが、これほど急激な情勢悪化の中で『SPAのビジネスモデル進化と次世代の課題』などという悠長な話が聞いてもらえるのか不安になります。いっそ『平成世界恐慌と事業再編』などというシナリオに変えてしまおうかと迷うほどです。おそらくはこの二段構えのシナリオに着地するのではないでしょうか。
 ちなみに、当社のコンベンションでは総べてワーグナーの楽劇曲を使用していますが、今回のビッグコンベンションではカラヤン指揮ベルリンフイルのローエングリン全曲集から第1幕のクライマックスでオープニングを飾ります。最後のロマンティック・オペラと言われルートヴィヒ二世やヒトラーがこよなく愛したローエングリン。華麗な中にも悲劇的な結末を予感させる第一幕クライマックスのソプラノとテノールの絶叫は今の時勢にぴったりかも。
 2008/01/21 09:53  この記事のURL  /  コメント(0)


教えて下さい
 新年第1週は業界もまだ休み明けで動きが鈍く、アクセルを踏み込めないまま1週間が過ぎてしまいました。経済も消費も冷え込みが深まる中、派手に動こうという企業は少数派で、出店やブランド開発の抑制はもちろん、事業整理やリストラという声も大手中心に拡がりつつあります。逼迫していた企画/MD系人材の流動性も回復しそうで、ここは人材不足を解消するチャンスかも。
 昨年春来の百貨店のリモデルは悉く惨澹たる結果に終わりましたが(浮ついた高級化が空振った)、等身大のコンビニエンスを狙った東京駅大丸のメンズ(レディスは何を狙ったのか理解に苦しむ酷い構成とレイアウトでしたが)、地域の需給ギャップを埋めた有楽町のマルイだけは上手くいったようです。有楽町のマルイが順調に離陸した分、周辺百貨店の競合フロアは軒並み二桁減が続いており、割高なNB揃えを一歩も出られない百貨店OL/ヤングアダルト売場の限界を露呈しました。マルイは価格も歩率も百貨店と駅ビル/ファッションビルの中間に位置付けられ、外部の商業施設にも出店できる自主MD売場のバラエティは百貨店にも駅ビル/ファッションビルにもない魅力です。自主MD売場が実力をつけていけば日本のノードストロムに化けるかも知れませんね。
 当社はこれら実り無き百貨店のリモデルには一切、関わっておらず、郊外大型SCの格付け調査と構成企画に注力しています。年明けからは埼玉最後の空白市場を制圧する某RSCの構成企画に取り掛かっていますが、郊外SCとしては異例に団塊世代が厚い市場で百貨店核が希求されるのですが元気な百貨店が見当たらず、どうしたものかと苦慮しております。米国の例を見ても、郊外RSCで百貨店が成立するには自主MD売場中心の構成で買取り商品を店間移動して消化する体制が不可欠で、リージョナル毎に4〜6店舗を布陣する出店政策を採っています。日本の百貨店がそんな姿に進化して郊外RSCに多店化していく日が来るとは、現状を見る限り想像もつきません。サティあたりが編集精度を高めてお手頃NBを取り込んでいった方が遥かに現実的でしょう。とりあえず、おじさんおばさんが泣いて喜ぶテナントのリストアップに注力するしかありません。いいお店/ブランドがあったら是非、教えて下さい
 2008/01/15 10:46  この記事のURL  /  コメント(0)


買い場には労苦と危険が伴う
 31日と1日は寒風の中、薔薇の整枝・誘引と元肥仕込みという農作業に終始し、新たにジョン・クレヤーと月月粉などを仕込んで春に備えました。GWには何百という薔薇が咲き乱れる美しい景観が見られる事でしょう。
 昨秋冬は魅力的な服が見当たらずクロージングは一着も購入しなかったので新春に着る服がなく、2日は意を決して初めて伊勢丹メンズ館のバーゲンに単身出かける事にしました。ところが、開店30分前に着いたにも拘らず駐車場は既に満杯で、メンズ館周辺は数千人の来店客で立錐の余地もなく、指示に従って並んで押し流されるうちに、家族が分断されたり子供が押し倒されたりと阿鼻叫喚の世界となり、さすがに恐怖に引き攣りました。それでも何とか入館してインポート・クロージングの買い場!に辿り着きましたが欲しい商品は一品もなく、這々の体で脱出してバーニーズへ転じましたが、ここでも欲しい商品は見つかりませんでした。面子を捨て危険を冒してまでバーゲンの買い場!に身を投じたにもかかわらずくたびれ儲けで、プロパーで気に入ったものがなかったのにバーゲンに期待した愚かさを悔やみました。
 イタリア物の上質クロージングはユーロ高ですっかり高くなり品揃えも限定されて選びようがなく、買うに買えない状況が続いています。かつては20万円前後で買えたものが20万台後半から30万台となり、よほど気に入ったものでないと購入に踏み切れません。セールで20万円を切れば買う気になるかもなどと思ったのが間違いでした。大して気に入らなくてもプロパーで買うには泡銭という感覚が必要ですが、当世の私の仕事は質実で泡銭という乗りはまったくありませんから、もうこの手のクロージング購入は諦める事にしました。
 バブル当時の円高が嘘のような昨今、日本はすっかり貧乏になってしまい、インポートマーケットは急激に縮小しつつあるようです。そんな中でも百貨店だけは高級化リモデルにひた走り、マーケットのクールな反応に冷水を浴びるケースが多いようです。百貨店が努力して売っているのではなく顧客が労苦を負担し危険を冒してまで買ってくれているのが実情で、買い場という言葉には百貨店の慢心と顧客の謂われなき負担を感じます。
 新宿から大山町の自宅に逃げ帰ったものの疲労と失望はあまりに大きく、直後から高熱を発して床に着き、腹痛も伴って4日の明け方まで苦しみました。『顧客が労苦と危険を負担してまで買う必要はない』というのが今回の教訓でした。もはや店舗小売という形態は買い場の労苦に見合わなくなっているのかも知れません。2月7日のビッグコンベンションでも、スタグフレーション局面に於ける店舗小売の限界とマルチチャネル・ショッピングのメジャー化がテーマになってしまいそう。
 2008/01/05 09:55  この記事のURL  /  コメント(0)


異次元の世界にワープしました

休みに入った29日は早速、イオンモール羽生に、30日はイオンモール日の出に出かけました。羽生は幾つかのローカルタウンの狭間にあって広域が狙える 立地ですが、幹線道路からはちょっと入った所で一瞬、迷いました。テナント数200とモールの規模も大きくバラエティも十分な圧倒的一番店ですから、太田や高崎に匹敵する成功モールになるでしょう。日の出はテナント数160と一回りコンパクトでモールの端から反対側のサティが見えちゃうぐらいですが、 サービス施設のきめ細かさはイオンモールでもピカ一ではないでしょうか。羽生は5000台、日の出は3700台の無料駐車場が備わっていますがそのレイ
アウトと位置表示は絶妙で、何処に止めてもすぐモールに入れますし、何処に止めたか迷う事もありません。イオンモールの累積されたノウハウはすごいもの だと感心しました。
 羽生のモールを一周して気付いた事は、これまでのモールでは必ず幾つかあった「売れないけど企業の戦略として出店しました」という店がほとんどなかった事です。強いて挙げればザ・ポールフランク・ストアぐらいでしょうか(バカみたいに高い百貨店価格で売れる訳がない)。郊外SCで売れるお手頃価格(ロワーモデレート中心で、だいたい何でも百貨店平場価格の三分の一〜四掛け)のテナントがバラエティ豊かに出揃い、それぞれに魅力あるテナントだけでこれだけの大型モールが埋まってしまう。そんな時代なんだと今更ながら実感しました。何でもバカ高い都心で生活していると価格感覚が狂ってしまい、モー ルに来ると安さとバラエティに喜んでついショッピングしてしまいますが、半日かけて買いまくっても十万円行きそうもありません。半日かければ百万円が 吹っ飛んでしまう都心の百貨店と比べれば異次元の感があります。
 安さとバラエティだけでなく顧客サービスも都心とは比較にならないきめ細かさで、幼児の実質無料預かり(それもモールのど真ん中一等地で/日の出)、ワンチャンの一時預かり(一時間四百円/どちらも)、何カ所も設けられた身障者専用駐車場(専用ゲート付きで無法者の不当利用を阻止出来る優れもの/日の出)など、本当に涙ものです。都心の百貨店なんか沢山買わないやつは客じゃないなんて扱いで、ムッと来る事ばかりです。この前なんか伊勢丹本店で五時 間かけて19万円も買ったのに、駐車料金を請求されてキレました(20万円未満のお買い上げでは四時間半までしか無料にならないそうです。顧客という感 覚が根本から欠如しているとしか思えないのですが武藤さん、どう思いますか)。こんなモールが郊外や地方にいっぱい出来れば、バカ高くてサービスの悪い都心の百貨店なんか本当に無くなってしまうでしょう。
 ついでながら驚かされたのが新たに開通した高速道路のワープ的ショートカットです。羽生の帰りは先頃開通した首都高速中央環状線のおかげで東北自動車道から幡ヶ谷へワープ出来、家まで1時間強で着いてしまいました。日の出にしても永福から入って中央自動車道八王子JCNで圏央道へ入って日の出ICで出て、代々木上原の家からイオンモール日の出までたった40分でした。これはもうワープと言うしかありません。モールにせよ高速道路にせよ文明はスゴイ!! ブランドもお客さんも化石化した百貨店からモールへ脱出するのは当然でしょう。
 2008/01/01 15:24  この記事のURL  /  コメント(0)


来年に期待しましょう
 先週は今年最後のVMDクリニックを幾つかこなす一方、木曜日、金曜日と月例の「販売情報交換会」を行い、アフターはミニ忘年会ぽく盛り上がりました。とりわけメンズ部会は乗りもよく、用意したモエシャンを飲み尽くして予備のポイヤック2本も空けてしまう勢いで、そのあと他の忘年会を梯子する人もいたようですが、すっかり出来上がっていました。ファッション誌の編集部や高級ブランド系ではスノッブな忘年会もあったようですが総じて地味系主流で、バブル往時のようなドンペリのシャンパンタワーにポールダンスのお姉さんといったファビュラスな話は聞きませんでした。業界に厳しい冬が迫る中、そんな気分にはなれなかったのでしょう。来2月7日に開催する当社のSPAC20周年記念ビッグコンベンションも『冬の時代を勝ち残れ!!』というシリアスな提言とならざるを得ず、せめてその後の交流パーティだけでもちょいスノッブに盛り上げようと、モエシャンのマグナムやボルドーのブランドシャトー物等を仕込んでいます。残念ながらポールダンスのお姉さんなどは間違っても登場いたしません。
 金曜夕刻までに繊研新聞の「秋商戦総括」原稿も仕上げて入稿しましたから、後のメ切りは年明けになります。クリスマス連休明けの今週は12月直近動向をまとめてSPACレポートを印刷・発送するだけで、来年の契約手続や暮れの御挨拶など消化試合ぽい日程ばかりです。先の読めない状況なのか『MDディレクション』を急ぐクライアントも少なく、年内開催は2社のみで年明け開催が主流です。
 年末年始は行き損ねた新設郊外SCなどを見て回る一方、来春へ向けて薔薇達の手入れに注力する予定で、海外リゾートなどケバいお話はございません。この秋冬は欲しい服も時計も見つからず、魅力も無いのにやたら高くなった店頭から足が遠のき、バカ高いのに洗練を欠くリゾートにも失望し、守銭奴のごとき生活になってしまいました。もっと素敵なファッションや洗練されたリゾートが登場して財布を開かせてくれるよう、来年に期待するしかありません。
 2007/12/25 10:14  この記事のURL  /  コメント(0)


適正な評価を求めたい
 『MDディレクション』もテーマ別素材ボードが何とか仕上がり、スタイリング、カラーパレットと合わせてビジュアルが完成しました。各テーマの客層マップ上の位置決めも固まり、後は全体解説とグラフィック仕上げが残るのみとなりました。
 それにしても最近は素材ボードに占めるテキスタイラー提供新作素材の割合が低下し、過去のアーカイブや古着から構成する比率が高まっています。JCでも目新しい開発素材はあまり見当たらず、国内テキスタイル業界の開発力低下が指摘されます。ボリューム市場では中国や韓国の流通素材を使ったOEM商品が主流となり、ブリッジ以上の高級市場ではイタリア素材/糸を使った開発商品が際立つ現状を見る限り、日本のテキスタイル業界の開発力は回復不能な一線を割り込んでしまったように思われます。デニムや合繊プリントは競争力を保っているようですが、綿織物や毛織物にはかつての勢いは見る影もありません。
 欧州の素材背景と東欧や中東の生産背景を巧妙に組み合わせたZARAなどのモード系グローバルSPAの勢力拡張を目の当たりにすれば、国内大手SPAの長期戦略の欠如を責めたくなります。誰もZARAのような生産基地を国内産地に築こうとしなかったからです。このままでは中価格帯市場はモード系グローバルSPAに制圧され、国内テキスタイル業界は崩壊してしまうでしょう。
 彼等の野望を部分的ながら食い止めると期待されるのが日本市場特有のレイヤードカジュアルですが、国内ファッションビジネスとて必ずしも対応出来ている訳ではありません。この夏〜秋のワンピースレイヤードの爆発に対し、ポイントは夏商戦こそ対応出来ず大きく数字を落としましたが、秋商戦では合繊プリントに強いテキスタイルコンバーター系AMSと新たに取り組んで一気に数字を戻しました。これに対してライトオンは従来のジーニング軸単品構成を一歩も出られず、夏商戦に続いて秋商戦も深刻な低迷を継続しました。
 マーケットのウェアリング変化を逸早く捉えてMDと調達に反映する事が如何に大切か。この両社の明暗から学ぶべきでしょう。当社の『MDディレクション』はブランド別販売データとタイプ別スタイリング動向に基づいてマーケットのウェアリング変化を適確に捉え、グローバルなトレンドも加味して翌シーズンのタイプ別スタイリング動向を予測するもので、トレンド情報とは一線を画すものです。業界人の適正な評価を求めたいと思います。
 2007/12/17 10:14  この記事のURL  /  コメント(0)


08AWは冷え込みそう
 先週は郊外SCや地方都市で開店前、閉店後のVMDクリニックが続き、展示会回りも重なってへばってしまいました。集中力を要するVMD編集業務を閉店後に2時間も行うともうバテバテで、その翌朝に開店前のVMDクリニックが続くと体力の限界に達して胸のランプが点灯してしまいます。それらの合間に『MDディレクション』のレディス11テーマ、メンズ8テーマのカラーパレットと説明文をチェックし、いよいよ素材ボードの作成に移りました。14日までに大枠を終了し、25日までにはグラフィックを含めて完成させなければなりません。さすがにプレッシャーきついです。そこまでは先生も走り切るしかありません。なにせ師走ですから。
 ちなみに、国内マーケットのゾーン別スタイリング変化から各ゾーンが受け入れるトレンドを取り込んでMDテーマ化するという当社の『MDディレクション』では、08AWには買い替えを喚起する新たなモード大流は皆無で、リアルマインドが強まって等身大のレイヤードスタイルやレトロ系〜クラシック系が継続すると予測されます。ヤングではネイチャー&ファンタジーといった癒し系と東京POP系、OLはレトロクラシック〜60'S70'Sモダン、キャリアはレトロなカレイドスコープというのがざっとした総観です。このテーマ布陣を見る限りマーケットにはモードに盛り上がる勢いは期待出来ず(欧米コレクションで強力なテーマが出ても受け入れない)、景気はさらに後退し消費が冷え込むという背景が危惧されます。
 2007/12/10 10:52  この記事のURL  /  コメント(0)


SPACが二十周年を迎えます

 先週は渋谷、博多でVMDクリニックをこなして幾つかの展示会を回る中、28日にはIFIで講議し、29日にはSPAC月例研究会を開催しました。IFIマスターコースは30前後の若い人が多く、多様なビジネスモデルの理解を前提とした私の講議は難し過ぎたかも。その点、有力企業の中堅〜上位幹部が揃ったSPAC研究会は参加者のレヴェルも高く実務ニーズも明確で、時に適ったテーマにはズシンと手応えがあります。今回の『MD展開再構築』も緊急課題である来年のMD計画構築に不可欠なデータと方針を明確に提示し、180余名集まったメンバーで盛況でした(当日の御報告はこちらから。レポートの総括文PDFファイルはこちらから)。7月以来、売上の急落に苦しむ企業が急増していますが、SPACに参加していれば時を得た適確な情報と方針を得て確実に傷を軽く出来たはずです。まだ未参加の企業には是非、御参加を検討していただきたいものです(SPAC研究会の御案内はこちらから)。
 SPAC研究会も来年2月7日開催の第240回で20周年を迎えます。当日は私の基調政策提言に加えてトップデベの社長対談を行い、有力企業トップ/スタッフが集うその後の懇親パーティでは私のワインセラーの総力を挙げてボルドー/ブルゴーニュのヴィンテージワインを振る舞う予定です。ボルドーの三大シャトー物も登場します。乞う御期待(ワインにですか)!!
 2007/12/03 10:55  この記事のURL  /  コメント(0)


もっと評価していただきたい

 先週は3社7ブランドのVMDクリニックをこなす一方、来春物の展示会を足早に回り、レディス/メンズの「月例販売情報交換会」を開催しました。店頭の苦戦を受けてか来春物の展示会は皆、等身大過ぎてトレンドやクオリティの華を欠き、消費を喚起する勢いを感じられませんでした。その中で、ワールドの“モディファイ”がラグジュアリーブランドも帽子を脱ぐ程クオリティの高いニットを提案していたのが印象的でした。久方ぶりの三ツ星を差し上げましょう。
 「販売情報交換会」ではレディス/メンズともダウンの苦戦、丸井の参入で競合が激化した銀座・有楽町地区百貨店の苦戦が報告されましたが、真っ青だった9〜10月に較べれば寒気の到来で販売状況は好転しており、参加した百貨店バイヤーも一息付いた感じでした。その一方で大手セレクトはかつてない販売不振に直面しており、早くも在庫処分セールを余儀無くされています。調子に乗って店を増やし過ぎたツケが回って来たのではありませんか。百貨店にせよセレクトにせよ冬商戦の弾は出切っており、12月戦の不安は拭えないというのが実態。梅春色の獣毛混ニットや春色先取りのカラフルなアウターが揃っているか否かが明暗を分ける事になりそうです。
 毎月、当社のゾーン別コーディネーターの詳細かつビジュアルなスタイリング/アイテム動向報告(計70体以上のカラースタイルと主要アイテムのカラー/ディティール展開)を受け、大手セレクトや都内百貨店バイヤーの報告を聞いていると(商品写真などのビジュアルを持って来る人もいる)、各ゾーンの店頭MDがどう流れているのか手に取るように解ります。キーポイントとなる商業施設を並行して一周すれば、ほぼ完璧に掴む事が出来るでしょう。その一方でコレクション情報や先物展示会をチェックしておけば、3ヶ月程度先までの流れは確実に読めます。そこから先は情報があってもマーケットの回答は読み切れませんから、素材/アイテム/カラーの流れをバクッと読むのが限界でしょう。つまり、素材やベーシックカラーの仕込みは6ヶ月先ぐらいまで出来ても、デザインやディティール、アクセントカラーとなると3ヶ月以内に企画の射程を引き付ける必要がある、という事です。
 それにしても、直近の店頭動向をしっかり掴んでいないと見落としや勘違いが起きてしまいます。自分のゾーンだけ見ていたのでは周辺ゾーンから発生する流れを見落としますから、広い視野を維持する必要もあります。毎月コツコツと積み上げる当社コーディネーターの報告がどれだけ大切か、業界の皆様にはもっと評価していただきたいものです(「SPACレポート」に毎月、カラーで掲載されています)。ちなみに、今週木曜日(29日)に開催するSPACの月例研究会は『MD展開再構築』をテーマに、天候不順やワンピースレイヤードなどで混乱してしまったアイテム構成の流れをどう再構築するか、タイプ別の販売データやMD手法を駆使して提案します。
 2007/11/26 09:57  この記事のURL  /  コメント(0)


店頭の提案に糸口を探ってみたい

 先週は名古屋と渋谷でのVMDクリニック、某大手セレクトのブランド戦略検証、某109系ブランドの出店戦略検証、某大手アパレルの新ブランド開発提案などをこなす中、ちょいと一泊抜け出して軽井沢で私用を片しました。
 宵闇の中を東京駅であさまに乗って1時間、あっというまに軽井沢に到着。大賀ホールにほど近い某会員制ホテルのレストランで妻子と落ち合って一晩の安らぎを・・・・と言いたい所ですが、温泉こそ楽しめたものの、床暖房システムの無い部屋の床冷えでスヌーピーはベッドに逃げ込んで来るし私は肩が痛くなるしで、ラグジュアリーとはほど遠い一夜でした。会員制ホテルではAクラスとの評価が高い施設とは言えルームのインテリアやバス回りも簡素で、リッツカールトンやフォーシーズンズのクオリテイを知った人種には無理があるようです。やっぱ別荘を建てるしかないのかも。
 翌朝は零下寸前で、屋根に降りた霜が朝日に解けて雨垂れのように落ちて来る音を雨かと錯覚してしまいました。所用を済ませチェックアウトして雲場池を足早に散策した後、関越をスイスイ飛ばして午後の来客までにはオフィスに帰って来ました。
 今週はいよいよ冬商戦のピーク入りという事でVMDクリニックが続く一方、来春物の展示会が目白押し。その中を都内店頭をくまなく一周の上、レディス/メンズの月例「販売情報交換会」を開催します。23日の勤労感謝の日ももち出勤です。乗用車の耐用年数が長期化して国内販売が低迷しているのと同様、レイヤード進化が買い替え需要を抑制して衣料消費が低迷する中、ダウン/中綿コートもウールコートも前年実績に届かない事は必定。いったい何で前比をクリアするのか、店頭の提案に糸口を探ってみたいと思います。
 2007/11/19 13:37  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール

小島健輔(こじま けんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。

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