米国は真のパートナーか?
 アクセルペダル問題のリコールが後手に回った挙げ句に業績回復の牽引役だったHB車のブレーキシステムまでリコールせざるを得なくなったトヨタ自動車は踏んだり蹴ったりで、ちょっと可哀想になってしまいます。米国政府のアクションは政治的な吊るし上げの様相を呈し、米国世論も手当りしだいの浮気がばれて選手生活の中断に追い込まれたタイガー・ウッズ氏と並べて扱き下ろすなど、トヨタは不況と高失業率に苦悩する米国の鬱憤を晴らそうとする‘魔女狩り’の標的にされた感があります。
 民主的な国是を謳う米国ですが、ペリーの黒船を並べての脅迫開国から始まって30年代の日系移民差別と大平洋戦争中の理不尽な日系人強制収容、戦後の東西冷戦期における日本列島の防波堤化、未だに不平等が色濃く残る日米地位協定、70年代の日米繊維摩擦がもたらした日本繊維産業の抹殺や90年代の流通開国強制、東京大学が開発したOS「トロン」の圧殺・・・・・・自国の利益や世論を満たすために弱者を威嚇と暴力で屈服させる帝国主義的な手口は民主的とは言えませんネ。
 そんな米国をパートナーとして信頼し続ける事に民主党政権が二の足を踏むのもやむを得ないでしょう。米国政府と米国世論のトヨタ叩きを見ていると、この国の暴力的本質を感じます。元はといえばトヨタの対応の遅れから発した問題ですが、日米の相互不信に油を注ぐ事態に発展しました。日本国民の明日の平和と繁栄を約束する新たなパートナーを求めるべき時が来ているのかも知れませんネ。
 2010/02/09 09:12  この記事のURL  /  コメント(0)


前を向いて頑張ろう!
 1月は日本の衣料品販売にもようやく春風が吹いたようですが、それは米国も同様で、高価格が疎まれて売上低迷に苦しんで来たアバクロさえ既存店売上が8%増と1年9ヶ月ぶりに浮上(在庫処分セールが押し上げた)。高級品の多いノードストロムも同14%増と加速しています。リーマンショック以降の米国の消費不況もようやく出口が見えて来たようですネ。
 とは言え日本は政治も混迷を深めて経済活性化まで手が回らず(経済成長より公平分配を主是とする民主党政権ですから)、自動車産業や家電産業も国際競争力を失って経済の牽引役がいなくなり、産業界も労働界も二番底に怯えています。婦人服はともかく紳士服は低迷を脱せないままですから、業界に春風が拡がるようにも見えません。次第に温かくなって陽気も春気分になって来ましたが、春風が2月も続くかどうか解りませんよ。
 全国民が祈るような気持ちで春を待つ今の日本。ガラパゴスの中で人の足ばかり引っ張っていないで、自ら改革の先頭に立って前進しましょうネ。トヨタもソニーも民主党も百貨店もアパレル屋さんも前を向いて頑張りましょう!春は近いですよ。
 2010/02/08 09:10  この記事のURL  /  コメント(0)


春が来たよ!
 節分も開けて2月4日朝7時48分には立春となり、婦人服の春物立ち上げも順調で業界にもようやく春風が吹く中、昨日の夕刻はSPAC研究会の新春ビッグコンベンションを開催しました。私の『グローバル平準化宣言』を軸とした基調政策提言に株式会社チュチュアンナの上田利昭社長様と株式会社F・O・インターナショナルの小野行由社長様のトップパネルが続く中、150名近いメンバー幹部が熱心に聴講しておられました。リーマンショック以降の消費低迷にもようやく薄日が射しだし、いよいよリベンジの刻を迎えたのではないでしょうか。
 今日は午後から昨夕と同じ東郷記念館で『10年秋冬MDトレンドゼミ』を開催し、夕刻には某大手アパレルで幹部研修ゼミを行ないます。懸案だった新著の執筆もようやく山を越え、後は論展と詳細を詰めて20日までには脱稿できるでしょう。少々衝撃的な内容で物議を醸す事になるでしょうが、桜が満開になる頃には書店に並びます。乞う御期待でしょう。やっと春が来ましたネ!
 2010/02/05 09:21  この記事のURL  /  コメント(0)


没落する日本
 厚生労働省が2日発表した勤労統計調査に拠れば、昨年の労働者一人当り月間現金給与は前年から3.9%減少し、ピークだった97年からは15.2%も落ち込んでしまいました。一人当りGDPもピークの00年にはOECD加盟国中第3位だったのが08年には19位まで転落し(シンガポールやオーストラリアの方がうんと高所得なんですよ)、自動車も家電も一時の優位が崩れて経済成長をリードする基幹産業も見えなくなりました。少子高齢化とグローバル平準化デフレが進行する中、内需も縮小の一途を辿り百貨店売上も釣瓶落としに減少する様は、まさに「没落する日本」と言うしかありません。
 国の際を超えた水平分業がもたらすグローバル平準化は加速度的に進行しており、感性も品質も価格も日本と途上国の差は急激に縮まりつつあります。デジタル化やアニメ化で退化が著しい学生や若年世代の知的水準は、もはや一部の途上国の方が優っています。若者の給与も香港や上海の外資系企業では日本の地方都市と大差なくなり、職の見つからない日本を離れてシンガポールや香港、上海に出稼ぎに行く若者も増えています。当社も縮小して行く国内ファッション業界と心中する訳にもいかず、アジアの途上国へ出稼ぎに行くしかないのかも知れません。
 そんな訳で3月末に予定していた欧州視察はキャンセルし、4月に上海、香港、できればシンガポールと回る事にしました。経済成長に沸く元気なアジアを見れば、もっと前向きな発想も出て来るでしょう。『俺も行くから君も行け、大東亜が待っている!』という時代なのです。
 2010/02/04 09:07  この記事のURL  /  コメント(0)


アップルの挫折と栄光
 アップルは電子書籍対応の携帯端末「iPad」を発売し、先行するアマゾンの「Kindle」に挑戦状を叩き付けました。アップルは携帯プレイヤーの「iPod」と音楽配信サービスの「iTunes Store」でソニーのウォークマンを押し潰し、今度は「iPad」と「iBook Store」の組み合わせでアマゾンの「Kindle」に挑もうとしています。『アップルは世界最大のモバイル端末メーカーになった』と豪語するスティーブ・ジョブズCEOの描くウェブ世界の新鋭ビジネスモデルの前に旧世代のビジネスモデルが追い詰められて行く様はまさにドラマと言うしかありません。
 77年1月3日に創業して80年に株式公開し伝説的パソコンメーカーとなったアップル社ですが、創業者のスティーブ・ジョブズ氏は85年にアップルを離れています。その間にアップルはマイクロソフトとパソコン世界の覇権を争って破れ、「ウィンドウズ95」以降の90年代はシェアも低下して業績が低迷し、経営陣は身売りばかり考えていました。97年に復帰したジョブズ氏の元、アップルはようやく蘇り、98年の「PowerBook G3」「iMac」の発売でパソコン事業が復調。01年の「iPod」発売、07年の「iPhone」発売でパソコンメーカーからウェブ配信と連係するモバイル端末メーカーへと変貌し、07年1月9日には「Apple Computer」から「Apple Inc.」へ社名も変更してウェブ時代の覇権を確立したのです。
 時の流れとともに企業は浮いたり沈んだりするもの。暗転もあれば浮上もあります。ファッションビジネスの勝者もドラスティックに替わっていくのでしょう。ユニクロも「一勝九敗」のドラマを演じていくのでしょうか・・・・
 2010/02/03 09:14  この記事のURL  /  コメント(0)

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プロフィール

小島健輔(こじまけんすけ)
小島ファッションマーケティング代表
感性に依存しがちなファッション業界にあって、客観的なデータに基づくマネジメントを提唱し、現場の技術革新を起点とした経営戦略を訴え続けてきたビジネス・エンジニアである。ファッションビジネス、流通業から外資SPAまで及ぶ多彩なコンサルティング、ブランド/小売業態から商業施設までのプロデュース活動の一方、経済紙誌、業界紙誌にも寄稿。

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