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何がどうなる?
何が何?で、何がいつまで?の議論を展開してまいりましたが、今回は、で、何がどうなるの?というお話をいたします。

 他人の権利を侵害したら落とし前をつけなければならないことはわかっていますが、どんな落とし前が待っているのでしょうか?それを認識するには、権利の内容を理解しておくことと、法律がどのような救済を規定しているのかを知っておく必要があります。その上で、どの程度の罪の重さ(犯した権利の重大性と故意や過失の程度)なのかと、どの程度の罰(刑事責任=死刑・懲役・禁固・罰金と民事責任≒損害賠償)なのかがある程度見通しできていると、攻める場合も守る場合もおおよその当たりをつけることができます。

 商標や特許などの産業財産権は、文字通り財産権にあたります。財産なので個人もしくは法人による所有の対象となります。ただし、モノとしての実体があるわけではないので、法的には排他的使用権が認められており、侵害された場合には禁止権と損害賠償請求権を行使することができると定められています。

 モノとしての財産は、皆さんもたくさん所有していると思います。法律的には大きく動産と不動産に分けて議論されますが、動産の所有物の多くは身につけていたり自宅に置いていたり、会社のデスクの引き出しに入れたりしていると思います。そのような状態を占有といい、他人の占有物を自分や第三者の占有状態に移転させると“窃盗”になります。暴行、脅迫が伴った場合には“強盗”となり、窃盗の10年以下の懲役に対して5年以上の有期懲役と一気に罪は重くなります。

 ちなみに、他人が置き忘れたり、落としてしまったモノは占有離脱物を呼ばれ、それをちょろまかした場合には窃盗ではなく“占有離脱物横領”となり懲役は1年以下と定められています。このように見てみると、同じ他人の財産権の侵害でも罪の重さに応じて合理的段階的に罰が規定されていることがよくわかりますね。

 もうひとつ大事な分かれ目があります。親告罪と非親告罪です。強姦が親告罪で被害者の告訴がない限り立憲することができないことは残念ながら時々社会面で目にするので皆さんもご存知だと思います。

 産業財産権の中では商標権のみ非親告罪で、特許、実用新案、意匠ともに親告罪です。また、著作権も親告罪です。従って、商標法違反は消費者からの告訴や警察が独自に動くことで事件となりますが、それ以外は権利者が告訴したり提訴しない限り事件になることはないのです。

 いわゆるパロディは、著作権を侵害している場合も少なからず見受けられますが、本人が笑って見過ごしてくれれば問題になることはありませんが、商標権だけは別です。税関や警察などの当局がその意思と手によって動くことができるのです。重要度の軽重は簡単にはつけられませんが、商標権に関しては、そのことをよく理解しておく必要があります。
 2008/03/20 12:47  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

プロフィール

北村 禎宏(きたむら さだひろ)
ファッションビジネスコンサルタント
アパレル企業での実務経験とMBAの経営理論を融合させ、クライアントの問題解決やアドバイザリー機能を提供。
「アナログ」と「デジタル」、「実践」と「理論」のハイブリッド型コンサルティング活動を実践するとともに、教育・研修事業も鋭意展開中。

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