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神戸大学の社会人大学院の同窓組織で、“MBA Cafe”という組織があります。 年に数回のネットワーキングイベントが開催されているのですが、本日「MBAアルムナイ・ネットワークについて考える」というタイトルのイベントでパネリストをやらせていただきました。基調講演は、金井壽宏先生の「心あるネットワーキングについて」(副題:社会関係資本としての同窓会、そしてMBA Cafe:活用したいがいやらしくは使いたくない)でした。 金井先生からの問題提起、およびパネルディスカッションを通じて印象深かった議論のうち、今回は二点を皆さんと共有したいと思います。 第一に、デイビット・エイカンが名づけた“コミューナル”という概念です。もともと、“エージェンティック”という、とてつもない勢いで物事を成し遂げる人々を指す言葉があるのですが、それは反面、誰かの手先になって必死で頑張ることと表現することもできるそうです。そういう人々が集い、“ともに成し遂げてている”という実践的コミュニティ感覚をもつこと、そのような志向性をコミューナルと呼ぶのだそうです。 私達人類の究極は神様のエージェンティックとして生きることだそうですが、そこまで達観はできないにしても、私達は日ごろからミッションや尊敬できる上司や社長のエージェンティックとして日々業務に邁進しているものです。 ところが、このエージェンティック指向が行き過ぎると、これはギスギスすることになるようです。今日の議論で、私が前職を去って今何を求めようとしてるのかをはっきりと認識することができました。実は、ワイワイガヤガヤと皆で何かに向かっている自分がとても居心地が良いのですが、あまりにエージェンティック指向が強調され過ぎたことが違和感を飽和点に導いたのだと当時の自分を振り返りました。 第二は、組織やネットワークが有する特徴としての“強い連結”と“弱い連結”です。会社という集団は、一般的社会関係性からすると、より強い連結を有する組織です。一方で、同窓会などに代表されるボランタリーな集団は比較的弱い連結の組織ということができます。 実際には会社の中にも相対的に強い連結や弱い連結の様々な公式、非公式の組織が存在しますし、同好会的な集まりの中にも、とてつもなく強い連結が存在することもあります。 強い連結の特徴としては、その集まり自体に対する高いコミットメントや愛着がある、集まり自体に価値があり自己目的的に形成されている、極めて類似性の高い価値観が集合しているなどの、いわばクラブ的な意味があります。一方、弱い連結は、道具や手段として緩やかに集まっているが、そのこと自体にはあまり価値がおかれておらず、多様性が受容される、いわばフォーラム的な位置づけになります。 エージェンティックとコミューナルを一方の軸に、強い連結と弱い連結を他方の軸にとってマトリクスを描いてみてください。マトリクスのセオリーには反しますが、(仮に、直線的相関関係が強い二軸をとった場合、それは有益なマトリクスにはならない、すなわち、現実的に存在するのは左下のセルと右上のセルしかあり得ず、その余のセルは理論上の空想のセルになってしまうということです)、実は現実的には存在しにくい“エージェンティックなんだけど、弱い連結の集団”、“コミューナルなんだけど、強い連結の集団”があったら、それは素晴らしいことですよね。 そういうことを求めて会社を飛び出した自分なんだなということを再認識した一日でした。 |




