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アパレルを科学する議論は久々になりますね。一般に科学に必要な要件は、「再現性」と「反証可能性」と申し上げましたが、アパレルを科学するにあたり、私は「再現性・継続性・継承性」と「検証可能性」と定義しています。 「再現性」とは文字通り、成功パターンやモデルは時と場所を変えてもいつでも再現することができるし、逆に失敗パターンは二度と繰り返さなくて済むということを担保するものです。 「継続性」とは、単なる思いつきで議論したり分析したり、やってみたり、やらなかったりではなく、いったん始めたらずっと継続してやり続けることで、あたかも大地に地層が堆積して いくかのように土台が積み上がっていき、強固な基盤ができていくという意味を表しています。 「継承性」とは、ブランドや事業、部門や世代を超えてノウハウが受け継がれて横にも縦にも展開できることを意味しています。 すっかりビジネス用語として定着した、“仮説〜検証のサイクル”という概念ですが、学問の世界においては常に批判的に検討を加えるという意味で反証と言いますが、ビジネスの世界では批判的にも受容的にも検討を重ねていくという意味で検証と表現したほうがフィットするように思います。 愚直に仮説〜検証のサイクルを回し続けるという体質は、前の会社で徹底的に教わりました。今にして思えば、最初はかなりぎこちないものでしたが、現在では完全に遺伝子として体に染み付いた昔の仲間達を見ていると、そのような結果を生み出すに至ったトップの強い思いと、とことんまでやり通すパワーには頭が下がります。 ところで、最後に本稿を起こすきっかけになった本日のエピソードをご紹介いたします。生産管理の分野でITソリューションを提供しておられる冨田女史と、彼女を介して出会った池田女史(ファッションギルドLLPの主宰者)を交えた三人でのお話です。 アパレルを科学するという視点で「継承性」を詳細に定義すると、“とかく暗黙知として限られた人間に土着しがちな業務のプロセスや、シーズンごとの結果から得られた次シーズン以降に引き継ぐべき知見を目に見える形にして誰でもわかるように引き継いでいく”と言うことができます。 池田さん、冨田さんの共通の志の出発点は、ファッション業界のモノづくりにおいて、我々が忘れかけている“より着やすい、より面白い、より進化した、よりこだわった洋服を作り続けようよ”という「DNA」をアパレル各社と携わる皆さん方に復興してもらいたいという強い想いであます。そしてその帰結点は、果たしてそういう時代が再来したときには、それに十分に応えうる技術と知識を伴った人材が川上の各企業において継承されていないという齟齬が発生するのは火を見るよりも明らかなので、当該LLPを立ち上げ、我々でできることを模索していこうというものでした。 もちろん、趣旨への全面的賛同とできうる限りのご協力を約してその場を後にしたのですが、専門分野は異なるものの「継承性」という共通のファンクションでアパレル業界に貢献できればと私自身の想いを改めて強くした次第です。 どうもアパレル業界にルネッサンスの嵐が吹き荒れる予感が…私だけでしょうか? |




