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amazonで予約スタート
いよいよ私の初めての書き下ろし、「やっぱ、自分ブランド、でしょ」が店頭に並びます。その前に、なんともうAMAZONでの予約が始まりました。本に登場してくださtった方々に初版本をお送りする準備をしながら、つくづく、書くって自分をさらけ出すことなんだな、と実感してしまいました。

自分で書いて、なんども校正したはずの文章を、本というカタチで読み直してみると、結構また、直したくなります。この立派な装丁にちょっと似合わない表現があったりすると、ま、はずかし、と思ったり。読み返しながら、「ふーん、こんなことがあったんだ」なんて、まるで他人事のように感じたり。とてもおもしろい発見がありました。

初版10冊のうちまず一冊は夫、誠一へ。感謝をこめて謹呈。2冊目と3冊めは子供達二人へ。4冊目は姑へ。そして、残りは、この本に実名で登場してくださった大切なかたがたへ。恵存の言葉を添えてお送りしました。

もう読み出した娘は「自分の事に置き換えながら読めるから、ためになるね」なんて、嬉しい書評をしてくれています。私に続く若い後進のためにと綴ったものです。可愛くて、ちょぴりニヒルな装画は細川さん。装丁は今売れっ子の装丁作家、鈴木さん。感謝、感謝の発売です。皆さんの読後感想をたのしみにしています。お友達にも宣伝してください。よろしくね。
 2007/01/29 23:11  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

「自分ブランド」の本が出来ました。いよいよ
今日26日に初版本の刷り上ったばかりの本が届きました。
ヤッホー、って感じで、
コレがホントの出来立てほやほや。
「刷り上ったばかりなので、ちょっと本が厚くなっています。」
編集者の説明になんとなくほくそ笑んでしまった。刷り上ったばかりは厚みが違うんだね。

題名は以前お知らせした「やっぱ、自分ブランド でしょ。」
講談社より出版です。
1月31日には本屋に並び始め 2月5日には全国発売。
キャリア道半ばのあなたの小さなヒントになれたら、うれしい。
ぜひ、読んでみてくださいな。
「仕事がおもしろくなる瞬間は絶対くるから」
 2007/01/26 23:51  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

蟹瀬令子の本がでます。
キャリアパーソンとして35年。いかに考え、いかに仕事にむかってきたかを記した本がでます。次に続く若い人々の何らかのヒントになればと、エピソードを交えて、幸せに仕事をする知恵を書き綴っています。どこからでも読める6章・小見出し立て。好きなところから開いて読んでください。仕事の合間に、通勤の途中で、そして、休日の息抜きに。元気の素がぎっしりです。

その名は

やっぱ、
自分ブランド、でしょ.。


最後は自分の名前で仕事をしていく。それができるようになったら、「仕事は遊び」になります。

2007年2月5日 全国発売予定
出版元 講談社
 2007/01/22 12:22  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

納豆ダイエットのウソ、ホント
納豆ダイエットの情報の中にウソがあったとの報道に、「最初から全部信じるほうがおかしい」と笑ってしまった。日本の伝統的な食べ物である納豆は、美味しいだけでなく、栄養分があるので、人々に愛され、今でも食べられている。だから、栄養の点ではホントなのだろう。しかし、それだけで、ダイエットができるというのはどうもウソくさい。何でも一品でやせられるという食品はないと考えるのが普通だろう。

あの番組のお陰で、納豆を以前よりよく食べるようになった。ダイエットに効くかどうかは別として、腹持ちがいいい。おまけにお通じもいい。だからまんざら、役に立たなかったわけではない。しかし、問題は番組制作側のモラルだ。視聴率ほしさの誇大情報や偽情報。そんなものを流してはいけない。

視聴者だって、TVの情報は何でも正しいと思ってはいけない。自分で疑ってみる習慣をつけておくことが大事だ。ジャーナリストである夫はこんなことをよく言っている。「ある新聞でひとつの記事を読んだら、別の新聞で同じ記事を読む。そして、同じ記事を今度はTVやラジオでどう伝えているかを調べる。すると、ひとつの事件の輪郭がなんとなくつかめて、自分なりに、正しい情報をキャッチすることができる」と。

健康番組でも同じだろう。納豆がテーマであったなら、ネットや本で納豆のことを調べればよい。あるいは栄養士の知り合いがいれば、きいてみるといい。すると、ダイエットにどのくらい効果があるかを自分で判断できるはずだ。

ほかの番組で「寒天ダイエット」を取り上げたことがある。その時も日本中の食品売り場から「寒天」が消えた。お正月の料理にくらいしか使われなくなったあの「寒天」がバカ売れしたのだ。TVのニュースでは、寒天の製造元が原料不足になったと報道した。そして半年もしないうちに「寒天ブーム」はおわってしまった。極端な消費行動は市場を狂わせる。そして、極端なダイエットは長続きしないものなのだ。
 2007/01/21 23:31  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

正月太りとダイエット
正月は食ったり、呑んだり。だから幸せなのである。
だが、その幸せな日々を過ぎると、事態は現実的に。
ズボンのチャックがあがらない、スカートがはけない。
そして、顔の下膨れに二重あご。

いざダイエット、と思っていたら、「あるある大辞典」というTV番組がさっそく、「納豆ダイエット」を特集していた。納豆に含まれる何とかと言う成分がダイエットにいいらしい。朝晩二回、納豆を混ぜて20分おいたあとに食べる。これを続けると、体重が落ちるというのである。番組を見ていた娘が、「納豆、納豆」と叫びだした。ヤッパリ若い。何でも試してみたいらしい。こんなダイエット法は長続きしないよ、と思いながらも一緒にスーパーにでかけた。

ところがスーパーの納豆売り場にいって、また、びっくり。いつもはぎっしり並んでいる納豆が棚にない。残っているのは高級納豆が5つばかり。まったくTVの影響はおそろしや。みんな正月太りをどうにかしたくて納豆に走っているらしい。

ダイエットはつづくものでなくちゃ。極端な一品主義は続かないからね。
という私は、今、正月に付いた贅肉を落とすため、「ご飯半膳」の炭水化物ダイエットをせっせと実行中。2週間で1キロは減ったかな。


 2007/01/15 01:34  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

JALのがんばり。
6ヶ月ぶりにアムステルダム行きのJALに乗った。去年は一ヶ月に2回は乗っていた便であるが、同じ航空会社かと思うほどサービスが変わっていた。まず、まずかった(失礼)機内食がおいしくなった。以前、「ビジネスクラスなのに給食のトレイにのせられたような食事をだされるのはどうも満足度が低い」とアムスに着くたびに申し上げていたが、その声が届いたようだ。

器が変わり、ご飯も機内で炊きたてがでてくるようになった。もちろん味もよくなった。いつもはデザートをパスする私も今回はおいしそうに盛られた山盛りのフルーツと、日本人好みのサイズにカットされたカシスやホワイトチョコのケーキをみて、思わず注文してしまった。カシスのケーキがこれまたおいしかった。食後に出るチョコレートは私の知り合いのパティシエ木さんのもの。「日本人パティシエのチョコレートが国際線の機内に登場したことにちょっと感激」した。

機内のトイレもいついっても初めて使うように清潔に保たれている。それまでは「汚れていないといいな」とか「男性と女性のトイレを分けてくれないかな」とか内心不安に思いながら、トイレに向かったものだが、今回ばかりはそういう不安は一回目の使用後一蹴された。やれば出来るじゃないの、なんて思ったりして。ひざびさにいい仕事をみせてもらった。

そういえば、成田でも驚いたことがひとつ。手荷物検査に「JAL ファストセキュリティレーン」専用入り口ができたのだ。お蔭で団体の後の長い列に並ばずにスムーズにチェックを終えた。「え、それってビジネス以上のサービス向上でしょ。」「いつもエコノミーの私には関係ないものね、」って声が聞こえてきそうだが、やはりファーストクラスのサービスがまず、基準以上にならないとエコノミークラスのサービスは改善しない。だからこそ、大事なんだな。

もちろん改善の余地はまだあるだろう。しかし、3000人の従業員早期退職が新聞に報道された後だけに、JALというとかつては日本の翼として活躍した一流ブランド、その再建を願う人々の小さいながら、確実な一歩を実感した。

そして、なによりもうれしかったのは機内のフライトアテンダントがみな元気だったことだ。「サービスをよくしろ」と上司にいくら怒鳴られても、人はそんなに簡単に変わるものではない。しかし、ソフトが変わったりして、お客様が気づいてくれるようなサービス向上が目に見えるカタチであると、それをきっかけに自分たちの気持ちも態度も切り替えることが出来る。そのスタートをみたような気がする。近い将来、一流ホテルに負けないサービス業の極意をみせてもらえる日が来るのをたのしみにしている。
 2007/01/14 11:46  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

軽井沢のお好み焼き屋
冬の軽井沢にでかけた。東京から車で高速を飛ばせば2時間半、新幹線なら1時間で別世界につく。今年は雪が少ないこともあって、スキー客は少なかったが、駅前に開発されたアウトレットは人だかりだった。

お土産を買おうと、アウトレットの一角にある食料品店に入った。試食用のジャムなどがクラッカーと一緒にずらりと並んでいる。そのひとつを小さな子供が試食していた。プラスチックのスプーンにジャムをのせると、クラッカーにのせずにそのままお口へ。「ううう、それはいけない。クラッカーにのせなくちゃ」と私。「そんなこと教わってないよ、きっと家では」と娘。そして、この子の唾のついたスプーンはまたジャムの瓶のなかへ。見なきゃよかった。試食する気も買うエネルギーも失って、店をあとにした。

アウトレットに行く前に腹ごしらえをしようとガイドブックで店を探した。イタリア料理店やカフェが並ぶ中で目に付いたのが「お好み焼き」の文字。宣伝文句は「神戸から軽井沢へ」。横に小さな一件家の写真。お好み焼きといえば、なんだかいつも古い店をイメージするが、こぎれいそうなので、いってみることにした。

18号線のちょうど大賀ホールの真向かいあたりに果たしてその店はあった。お好み焼き「榊(さかき)」。人のよさそうなご夫婦二人で営むアットホームなこじんまりしたお好み焼き屋であった。

「震災にあい、立ち退きになったので、こちらに来ることにしたんです。神戸ではすし屋をやっていたんですが、信州は魚が違うのでね、別の店をすることにしたんですよ」。ココに来て3年、軌道に乗り始めたのだろう。ご主人は淡々と自分のことをはなしてくれた。

頂いたメニューで絶品だったのが、ネギ焼き。キャベツの代わりに青ネギをたっぷりいれて好みのイカなどと一緒に焼き上げた一品はほんとにおいしかった。そして、ちょっと変り種が「チーズクッタ」というデザートのようなお好み焼き。名前通り、「チーズ食った」という食後感。熱々でとろとろのチーズにジャムをはさんで食べるので、デザートにぴったりであった。

「ふわっと軽い味のお好み焼きをお客さまに」、と考案されたメニューにはもちろん普通のお好み焼きもモダン焼きもある。軽井沢にいくことがあればぜひ一度お試しくだされ。きっと味も値段も満足なさるはず。年中無休でがんばっているようですから。(電話 0267-42-7375)

そして、メニューを見る機会があったら、最後のページの店主からのメッセージを読むのをお忘れなく。「ゴルフのあとは榊にお好み焼きを食べに行ってください」などとゴルフ場の方が宣伝してくれたり、いろいろな人が震災から再出発していく夫婦を応援している様子が書かれています。ここに登場する小さな善意にもふわっといい気分になれますからね。
 2007/01/07 23:55  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

平成の宇宙人たち
オランダに滞在していた私の元に講演依頼のメールが届いた。依頼主は東京にある短期大学。ココでは一昨年の10月に一度講演をしている。働くことについてもう一度講演をしてほしいというのである。同じテーマで話すのは気が引けたが、生徒が違うので、という説明に納得した。「私にとって仕事とはーYES, I CAN からのスタート」

初めての仕事は誰だって、自信がない。だから何でもYES,I CANと機嫌よく引き受ければ、次にもっといい仕事がやってくる。「私に向いていない」だって? ばか者。そんなことがいえるほど経験があるのかな。「私はこんな仕事をするために入社したわけではありません」ナニッ、まだ給料ドロボーの立場なのに、なにをおっしゃるおとといおいで。なんてことを1時間半くっちゃべった。

講演の前に、おしゃべりをするなら居眠りしてください。みんなの邪魔にならないようにと学生諸君にお願いした。昨今は携帯がピーピーなったり、その携帯で話していたり、まったく授業にならないらしい。しかし、ヤッパリ、おしゃべり学生はいた。ずーと、ずーと、おしゃべり学生3人。ノンストップぶりに注意する気も失せた。

講演後、おしゃべり学生の存在に恐縮なさっている担当教授から、おもしろい話を聞いた。「こんなにメモを取ったの初めてだよ」とこのおしゃべり学生が感激していたというのだ。おしゃべりをしているから、人の話を聞いていないと思っていた私は、その平成の宇宙人ぶりに驚いた。そういえば、私達もラジオのパックインミュージックなんて番組を聴きながら受験勉強をしていると親に驚かれたものである。昭和の宇宙人と呼ばれたこともある。

平成の宇宙人はとにかく、静かにしていられない。コレは持病に近い。電車の中でもiPOTを聞き、携帯をいじる。こんな若者を育てたのは、実は私達世代が作り出した便利な商品に起因するところが大きい。だから、彼らの無礼ぶりには、多少なりとも責任を感じる。
ま、少しは私の話を聞いてくれたのだったら、いいか、なんて、妙に納得をした。それにしても、世の中が便利になるのに比例して、非礼な人々が増えるのは困ったものだ。
 2007/01/05 22:48  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

子に越されて、うれしや。
正月の3日に家族でテニスにでかけた。久々の家族テニス。その昔は家族でレジャーといえばテニスと決まっていたが、娘の留学や息子の転勤などで、遠のいていた。
品川プリンスのテニスコートを借り、汗を流した。お正月は小さな子ども連れの家族や友人同士のプチテニス大会でにぎわっている。

私はラケットを握るのは2年ぶり。しかし思ったよりラリーが続いてちょっとほっとした。息子はなんだかとてもたくましくなって、娘とラリーをしている。娘は娘らしいしなやかな動きで兄のボールを追っている。「へえ、うまくなったな、ふたりとも。負けちゃうよ」

「ほら、イチ ニ の サンでラケットを振ってね」とボールを投げてやった日はいつのことだったのだろう。心の中ではいつまでも小さい子どもたちだけれど、目の前にいる子どもたちははるかに私を越えてしまっている。

越えるといえば、我が家では私が一番チビ。といっても女性としては165センチもあるのだが、夫は178センチ、息子は187センチ、そして、娘は174センチ。だから、林の中にいるようで、いつも声は上から降ってくる。私はみんなを見上げて話す。

英語もそうだ。何でもわからないと聞きにきていた娘がペーパーバックの分厚い英語本を読んでいる。「全部わかるの?」と私。「うん、わからないところは辞書で調べている」と娘。時々父とは英語で話す。英語も越されちゃったな。外国に一緒に旅すると如実にそのことがわかる。

息子はフィアンセの影響で百人一首を勉強しなおしている。お正月は百人一首のカルタとりをやるというフィアンセの実家に招かれたときに参加できるようにということらしい。私も百人一首は高校生のとき全部暗記したが、大学生になったら全部忘れた。このくらいは言えなくちゃ、日本人なら、と思うけれど、ね。で、ここでも息子に越された。

年を重ねるにつれ、いろいろなことを子どもたちに越されていく。
そんな子どもたちをもったことは、本当は親として、
とてもしあわせなことじゃないかな、と
このごろは思えてきた。




 2007/01/04 21:04  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

丁寧に迎える新年
あまりに速く走り続けた日々を反省するかのように、今回のお正月はことのほかをゆっくりと丁寧に迎えた。新年の準備を1週間前から始められたのは、結婚して以来初めてかもしれない。今まで汚れるままにしておいた本棚の裏やら、置物の下まで拭き掃除をした。三が日のためにだけ登場する屠蘇セットや正月飾りを出し、1年ぶりに手入れをしていると、こんな豊かな時間があったのかと新しい発見があった。今までだって同じことをしていたはずなのに、ただただお正月を迎える準備をしなければいけないという義務感だけで動いていたのかもしれない。

12ヶ月の野草の蒔絵がほどこされた漆のお椀や朱色の屠蘇セット、そして、シンプルな朱と黒のお重を磨いていると、どこかしら、心がシンをしてくる。漆器のもつ日本美に気持ちが和み、作り手のぬくもりが伝わってくる。この静けさはどこからくるのだろう。
 
漆器集めをはじめたのは結婚して5年ほど経ったころだった。通りがかった古い一軒家の窓際に置かれた黒の漆の大皿。その上にはたった1個のゆず。私はその美しいフォルムに魅せられしばし、佇んでしまった。気がつくと誰が住んでいるとも知らないその一軒家の玄関のブザーを押していた。「すみません、あの漆器の大皿をみせていただけませんか」応対に出たのは白髪混じりの髪を無造作に後ろに結わえた小柄な女性だった。

「どなたかの紹介ですか」「いいえ、あまりにあの大皿が美しかったので、ずうずうしいお願いですみません」まあまあ困ったお方だこと、といわんばかりの表情を浮かべ、もう少しで門前払いをされるところを、私はもう一度お願いした。「あの漆器を見せていただくだけでいいのですが」すると、その女性は突然笑顔になり、「そんなに漆器が好きなら、あちらからどうぞ」と離れの入り口を指差した。

小さな何の変哲もないドアを開くと、おっと、そこは驚くほどの漆器の宝庫。大皿だけでなく、蒔絵椀や水差し、茶托にボールなど、あらゆる形の漆器作品がずらりと棚に並んでいる。実はここは日本を代表する漆器作家のひとり、なかにし正先生の家だったのだ。そんなこととは露しらず、入り込んでしまったその部屋で、私はそれから漆器の世界を何十年も旅することになる。その旅の結果、今では先生の展覧会を開けるのではないかと思うほどの漆器が我が家に集まった。その一部がお正月に活躍するのである。

「お椀の底に大根の薄切りを敷くと、雑煮の餅がくっつかなくていいのよ」通い続けるうちに、漆器の使い方まで教えてくださった。その人は、最初に応対に出てくださったあの小柄な女性、なかにし夫人であった。

「お重はしまっておかないで、普段は和菓子やチョコレートを入れておくと便利よ」確かに重ねておくので、場所をとらない。

「普段はぬるめのお湯で洗うだけで、大丈夫。油が気になったら、洗剤を使っていいわよ。でも、洗ったら、なるべく早く拭いておくことね。」漆器は使いにくいと思っていたけれど、毎日使ううちにこんなに軽くて口当たりもよく、洗うのも簡単な器はないと感じるようになった。機能美を楽しむ毎日は贅沢だ。

私を漆器の世界に導いてくださったなかにし先生も夫人も数年前この世を去られた。私と私の家族にたくさんの思い出と日本の伝統文化を残して。

お正月の用意をしながら、お二人のことを思い出していた。いい人との出会いのお陰で、こんなに素敵なお正月を迎えることが出来るようになった。お二人の笑顔がみえるようだ。

今年成人式を迎える娘も漆器の扱い方を今ではすっかりマスターしている。
仕事で疲れていたりすると「ああ、お正月なんて来なきゃいいのに」なんて思うこともあったが、やっぱり、お正月はおめでたい。幸せな元旦をスタートできることに感謝したい。


 2007/01/03 11:10  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)


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プロフィール
蟹瀬 令子(かにせ れいこ)
上智大学文学部英文学科後、博報堂に入社し、コピーライターやコピーディレクターとして活躍。
1999年、「ザ・ボディショップ」を日本で展開するイオンフォレストの代表取締役社長に就任。
ケイ・アソシエイツ代表として、外資系企業、および国内企業のブランディング、マーケティングを手がける。2007年スキンケアブランド、LENAJAPONを立ち上げ現在にいたる。

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