伝説の美容師、鈴木英司氏の10日間にわたるクアラ
ルンプール出張が昨日、無事に終わりました。
月泉E.P. の全スタッフを対象にした講習をしたり、
2日間で地元の雑誌3社、新聞社1社の計4社から
の取材を受けたり、雑誌に依頼されたイメージ写真
の撮影を行ったりと、とにかく怒濤の勢いで精力的
に日々をかけ抜けていかれました。
(撮影現場での鈴木氏)
そのパワーたるや、本当にすさまじい!
そして、今回。このKLの地で、鈴木氏にまつわる新
たな伝説が生まれたので、皆様にご紹介しておきま
す。
それは、日本に帰国される2日前、シンガポール出
張の際に起こりました。
日帰りでのシンガポール行きを決行する我々は、午
前7時発のバスに乗らなければなりません。宿泊ホテ
ルから発着地点までは約20分の距離。ホテルを出発し
たのが6時50分なので、当然のごとく遅刻する羽目に
なります。
移動中に携帯電話からバス会社に連絡をとり、なんと
か駆け込み乗車に成功。満席の車内から冷ややかな視
線を浴びながらも、シートに腰を落ち着けてホッとひ
と安心です。
バスはすぐにスタート。快調なエンジン音が、朝の街
に心地よく響いていたときのことでした。
「あれっ・・・。パスポート忘れたかもしれない」
あまりの衝撃に返す言葉もなく、無言の石橋。
「パスポートいるかな??」
『うそっだろ、おいっ。いるに決まってんじゃん。やっ
との思いで飛び乗ったのに、ジョークとしか思えんっつぅの、
ほんっと勘弁!!』
これは心の中での石橋の叫び。
以下は、実際の会話。
石:いります。間違いなく、いります。
鈴:でも、バスで行けるんでしょ?
石:バスで行けますけど、いります。国境を越えるんで
すから、いります。確実にいります。
鈴:忘れちゃった・・・
シンガポールでは、午後2時に大事な方とお会いする約
束をしていました。このバスの到着時刻が12時30分。こ
れからパスポートを取りに帰るとなると、アポには到底
間に合いません。
席を立ち、バスの添乗員を探し、宿泊ホテルに寄っても
らえないかと聞いたけど、「無理」。「次のバスに乗れ
ば」って言われても、午後1時発なんて完全に無理。
一瞬、ジョホールバルの国境で鈴木氏に1人で待っても
らうことも考えたけど、寂しがりやの鈴木氏が1人でポ
ツンとたたずむ姿を想像して、これも無理。
席に戻り、不安げな鈴木氏に「降ります」と声をかけ、
荷物を持って2人で添乗員のところへ。
「バスを止めて下さい」
下車後、高速道路の脇に寄り、背中を丸めた鈴木氏とト
ボトボと歩いているところへ、奇跡的にタクシーが通り
がかり歓喜に沸く2人。乗り込むが早いか、運転席の座
席にしがみつくような格好で、「ホテルに急行して下さ
いぃぃぃ!」。
ホテルにつくまでの間、航空会社の電話番号を調べ、2
社にかけると1社は不通。時刻は7時45分。つながった
もう1社は午前中の便に空席はあると言うが、8時まで
に空港でチケットを購入しなければならないと冷ややか
にぴしゃり。
今、ここでタクシーを降りたところに、運よく飛行機が
通りがかり、飛び乗ることができたとしても、8時まで
に空港には着かない。しかも、パスポートがない。
絶望の中、タクシーはホテルに到着。申し訳なさを体いっ
ぱいで表現したかったのか、勢いよくドアを開け、走り出
す鈴木氏の姿を見ながら、しばし呆然の石橋。
「運転手さん。ジョホールに行ってくれるタクシーを探し
て下さい!」
息を切らせた鈴木氏が乗り込むと、タクシーは急発進。
急きょ国境まで向かってくれることになった別のタクシー
とは、約15分の距離で落ち合うことになっている。
交渉の余地もないまま、言い値の450リンギで国境に向か
うことに。ジョホールまでの所要時間は4時間。乗り継ぎ
のタクシーに乗った瞬間に爆睡した我々の体感時間は約10
分。
風景が一変した国境付近の街でシンガポールナンバーのタク
シーに乗り換え、35ドルを支払って国境を越え、約束の30分
前に待ち合わせ場所に到着!
胸をなで下ろしていると、「いやぁなんとかなるもんだね」。
一瞬、耳を疑いましたが、それは紛れもなく鈴木氏の言葉でし
た。
僕たちは今後も、数々の伝説を目の当たりにすることになる
でしょう。こういう人と仕事ができるのは、究極に楽しい。
ワクワクするなぁ(笑)。