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朝9時にお店をあけて、7時に締めを行うまで、電話番くらいでしか 役に立たない僕は、平日の11時30分から6時まで、現地企業に出 向して「コンサルタント」という札が置かれた机に向かっています。 中国系の青年社長が経営するこの会社は、指紋によって社員を認 識するシステムを入り口に設置しています。これが、あまりよくでき た代物とは言い難く、ドアが一発で開いた試しがありません。 セキュリティ管理と、タイムカード代わりに社員の出勤状況を把握する のが主な目的なのですが、今朝オフィスに着くとこれに関する一通の 業務メールが届いていました。 内容は概略、以下の通りです。 親愛なる社員の皆様! 当社では出勤の際、指紋をスキャンするのが義務となっております。 スキャニングがうまくいかない方は、指先に息を吹きかけるなどして、 常に指先が乾きすぎず、湿りすぎない状態を維持してください。 スキャンを行わずに勤務した方は、欠勤とみなし欠勤分の給料は月 末に天引きされます。 ご理解とご協力に感謝いたします。 おそるべし・・・ 一応、内容をここに記すことは青年社長の了解をとってあります。 僕がサインした契約書の中身も、なかなかのものですので、こんど 機会があったらご報告します。 この通達に限らず、会社システムは、罰金と罰則で国の秩序を守っ ているシンガポール政府のやり方に似ていると思います。 果たして、オフィスにおいてそのやり方がうまく機能しているのか? 人様の会社に対して、批評めいたことはしたくないので、事実のみ。 離職率は高いです。ですが秩序は保たれています。 「少しでも良い条件を見つければ、すぐに辞めていく。これは当たり 前のこと。防ぎようがない。それよりも秩序を保つことが大事。人が 入れ替わり立ち代りするからこそ、厳格なルールを全社員に理解し てもらう必要があるんだ」 31歳。中卒の身でありながら、子会社3社を傘下に置く持ち株会社 を設立し、上場を目指している青年社長のお言葉でした。 合掌 |




