« 2007年05月 | Main | 2007年07月 »
儲けるSPA
全国的に店舗を拡大している婦人服専門店チェーン、ハニーズ本社(福島県いわき市)を訪れた。06年度は当初150店舗を予定していた新規出店が168店舗に増え、直営店は700店舗を超えた。5月期は売上高は計画(544億円=前期比31・3%増)を達成し、経常利益は計画(83億円=25・5%増)をやや上回る見通しだ。

出店要請が引き続き多いことから、07年度も150店舗は出店することになるだろう、と江尻義久社長は言う。店舗単位でしっかり収益を上げ、自社都合の撤退は年間数店程度。拡大路線はしばらく続きそう。

躍進の原動力は独自のSPAシステムと利益管理体制だ。昨年、物流センター(いわき市)の処理能力を2倍に拡大、1400店舗、1店舗1億円とすると、1400億円規模にまで対応できる体制を整えた。同社は中国生産がほぼ100%。うち6割を東日本、西日本のコンテナに分け各店に直接配送し、残り4割は物流センターに入れ店頭の発注に応じ即日発送している。物流コストは対売上比は1・9%にとどまる。

仕組みの1つ1つを実践の、試行錯誤の中から生み出してきた。昨年、全店舗から本社企画部門に売れ筋や店舗に集まる生の情報が日々集中する体制を作った。これにより、商品の精度は一段と高まった。また中国生産は中国、韓国資本の縫製工場だが、“お任せ”ではなく、毎月1回担当者が来日し、本社で打ち合わせを行うことになっている。こういう積み重ねが成功をもたらした。

中国販売も本格化する。フランチャイズを合わせ5月期末で37店舗を展開しているが、07年度は50店舗の出店を計画している。商品は日本と同一だが、ファッション性に加え現地価格で100−150元という買いやすさが受けている。中国市場では09年までに150店舗、100億円の規模に持っていく計画だ。

ヤングカジュアル婦人服市場は全体でみると決して楽観はできない。しかし、「まだシェアは伸ばせる」と江尻社長は強気だ。
 2007/06/27 12:29  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

一石二鳥
在庫・商品管理は多品種少量・短サイクルを宿命づけられているファッション企業の永遠の課題だ。管理・把握が適切にできれば、利益に大きく貢献する。

数万品種に及ぶアイテムを日々管理するというのは、気の遠くなる話だ。しかもサイズが数?単位となると、これは並大抵の話しではない。しかし、実際にそういう業種は存在する。

たとえばホビークラフトがそうだ。大手専門店のホビーラホビーレ(東京、数原英一郎社長)の場合、直営店店頭のアイテム数は常時3500−4000点、大型店になると9000点という。全34店舗。かつては棚卸時の誤差は5%あったという。

こうした不備を解消するため、2年半前、倉庫内の在庫管理に使用していた「SMILEα(スマイルアルファ)販売管理システム」を直営店にも導入することにした。同システムをカスタマイズすることで、単品管理システムを実現し、これにより売り上げ、在庫を正確に把握できるようになった。棚卸時の誤差は一ケタ違いの0・5%に縮まり、しかもバーコードで商品管理ができるようになったため、年2回だった棚卸を年4回実施するようになった。

新システムを導入するには資金もかかるし、従業員にも抵抗感があるものだ。でも、成果が実感できるようになると、がらっと変わる。その成果をふみ台に売り上げを増やす方向へ自ずと意識は向いていく。同社も各店舗の売り上げ、在庫が正確に把握できるようになったことで、各店間の良い意味での競争意識が高まったという。業務効率の向上が従業員のモラールアップにつながるとしたら、これこそ一石二鳥ということになる。
 2007/06/20 13:38  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

“ウェア”が取れた
日本フォーマルウェア協会(渡邊喜雄理事長)は、新事業年度から“ウェア”を取って「日本フォーマル協会」に改称し活動領域を広げることになった。

フォーマル関連アパレル・小売店のほかに、衣食住・冠婚葬祭のフォーマルライフスタイルに関係する企業・業態で広く会員を募るほか、社会人・消費者を対象とした事業もスタートする。すでにトヨタ、郵船クルーズなど異業種を新規会員に加えた。

1976年創設以来、同協会はフォーマルスペシャリスト養成、「フォーマルウェアスタンダーズマニュアル」「同ルールブック」発刊などを通じフォーマルウェアの普及、産業振興に取り組んできた。これまで養成講座のスペシャリスト認定者は約1万7000人を数え、「マニュアル」「ルールブック」を合わせると約42万冊を発行している。

これからは「時代に対応しフォーマルライフスタイルという広い視野で普及啓蒙活動を推進する」(渡邊理事長)という。

これまでは業界人の養成が主だったが、活動範囲の拡大に伴い、一般消費者、社会人との接点を広げる。養成講座では社会人を対象とした新講座(9月5日)も開講する。「ウェア」が取れた協会の活動に注目したい。
 2007/06/20 13:36  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

ともに頑張る=第26回「美光会」
インナーメーカー、美光(田中大三社長)が毎年5月末から6月初め、静岡県・伊東市で開催している懇親会(美光会)に毎年参加している。

1泊2日。午後1時に現地に集合し、その時々の講師による講演会を聴き、夜は懇親会、翌日はゴルフという日程だ。同種の懇親会は最近はめっきり減った。美光会は第26回を重ね、毎回取引先など100人近い人が参加する。和気あいあいと旧交を温めたり情報交換したり。会場は家族的な雰囲気に包まれる。

田中大三社長は日本ボディファッション協会(NBF)の副理事長を務める。NBF最年長の役員だ。昭和30年代から業界の中を生きてきて、悪い時でも「冬の次は春がくる」と社員や取引先を鼓舞してきた。共存共栄のために「取引先に安定した注文を出したい」というのが口癖だ。それがなかなか実現できない厳しい環境情勢が続くが、「わずかだが先に灯りが見えてきた。もう少しの辛抱だ。ともに頑張ろう」と説く。「価格競争ではなく消費者に価値を問うインナーを開発していかなければならない。消費者はインナーメーカーにそれを求めている」。美光会での恒例の田中社長のあいさつには昨年以上に力強いものがあった。
 2007/06/06 19:31  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

「マネキンの黎明期」展
日本のマネキンの歴史をひもとくと、人形と人体模型に行きつく。島津良蔵氏が京都に創業した島津マネキンは後者に属し、わが国のマネキンのパイオニアだ。現代マネキンの礎を築いた人は彫刻家で七彩工芸の創業者向井良吉氏と言われている。戦後、復員した向井氏は、島津氏と協力し、マネキンを復興させた。

マネキン業界の発祥と離合集散はちょっとしたドラマだ。マネキン素材は石膏から始まり、現在はポリエステル強化プラスチック(FRP)が主だが、時代とともに、こちらも変化していく。

杉野学園衣裳博物館開館50周年を記念した「マネキンの黎明期」展(協力・七彩、後援・品川区教育委員会)が24日から始まった。

1957年開館以来、創設者杉野芳子氏が依頼した向井良吉、村井次郎、ジャン・ピエール・ダルナ、大森達郎、清水凱子ら日本のマネキンの基礎を築いた彫刻家の作品30体に杉野氏の同時代の作品を着せて展示している。展示は8月7日まで。時代ともに変化していくマネキンを理解するには格好の展示会だ。

6月23日午後2−4時、同展開催に合わせた特別記念後援会を杉野学園4030教室で開く(無料)。
申し込みは03(5742)6837品川区教育委員会
 2007/06/01 20:15  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

プロフィール
古橋 温夫(ふるはし はるお)
日本繊維新聞社社長
「日本繊維新聞」は1943(昭和18)年に創刊された、繊維・ファッション業界で唯一、日本新聞協会に加盟する日刊総合専門紙です。繊維・ファッション産業の明日を見定めた情報を的確かつ大胆に発信していきます。
http://www.nissenmedia.com/

QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパレル携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード
最新記事
月別アーカイブ
最新トラックバック
最新コメント

http://apalog.com/furuhashi/index1_0.rdf
更新順ブログ一覧
リンク集