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業界eコマースで中小企業を支援
取引の活性化、販売効率改善を目的に、業界単位の利用を狙ったB2B電子商サイト(eコマース)の構築が進んでいる。ファッション業界向けの総合サイトを運営するアパレルウェブは、アパレルと小売店を結ぶ「アパレルネット」を07年3月に開設する一方、ワーキングウェア業界は賛同企業で「ワークショップネット」を構築し来年から本格稼働させる計画だ。

経産省などの発表によると、繊維・日用品のB2B市場規模は01年の8000億円から06年予測値で11兆円と、この5年間で10倍以上に成長。今後さらに拡大していく見通しだ。それに対し、繊維・ファッション業界はB2Bサイトの構築と利用は遅れ気味。

「アパレルネット」は、アパレル業界に特化したマーケットプレイスで、システム構築は大塚商会が、物流・決済は蝶理が協力する。「ワークショップネット」は経産省中小企業戦略的IT化促進事業(EDIシステム等促進事業)として取り組んでいるもので、ワーキングウエア販売店を中心に14社が出資し同名の会社を設立。ともに07年から本格稼働に入る。

中小企業の人材・資金・情報不足をeコマースで改善する、というのが両者に共通する狙い。煩雑で手間のかかる受発注業務の効率化と精密化、人員不足で手が回らない営業のフォロー、与信管理などをeコマースを通じ実現しようとするもので、資金的な面から単独でシステムを構築できない中小企業に焦点を合わせている。

「アパレルネット」はアパレルウェブ自社サイト内(年間1200万PV)に掲載することで、サイトユーザを誘導できるのも大きい。また参加社は、同時に他のオープンなマーケットプレイスにも出店できるので、ネットワークの広がりが期待できる。「アパレル、小売店は共通の悩みを多く抱えている。こうした悩みを解消し、ビジネスの効率を高めるためにアパレルネットは役立つはず」と千金楽健司アパレルウェブ社長)は語る。

ワークショップネットの石井吉雄社長(イシイ社長)も「ショップと納入業者の課題は同じ。業務の効率化とスピードアップ。中小企業が生き残っていくための手法と位置付けている」と意欲的だ。

3年後、アパレルネットは300社、ワークショップネットは150社の会員を見込んでいる。両サイトが、それぞれ“業界eコマース”としての認知を目指しており、あらためて注目したい。


東京本社統括 古橋温夫

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 2006/09/27 10:51  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

バイヤー視点で運営、世界をにらむルームス
今さら、と言われるかもしれないけれど、いろいろ考えさせられた。14日まで3日間、東京・代々木第1体育館と近辺の会場で開催されたファッション合同展「ルームス」、および「ガジェットサロン」「アンダー/ボックス」を訪れた。いずれもアッシュ・ペー・フランス(村松孝尚社長)が主催するファッション合同展だ。

「ルームス」は仏プレタポルテ連盟に加え、ブラジルファッションデザイナー協会が参加し国際色を一段と強め、過去最高の270ブランドが出展。来場者は目標の1万人を突破するほどのにきわいをみせた。3合同展とも責任者は異なり、それぞれ自らのアイデアで運営しているが、共通するのはバイヤー経験を持ち、バイヤーの視点で合同展を設計し育ててきた、という点。

もう1つ。国内だけではなく「海外からバイヤーを呼ぶ」を課題にしていることだ。展示会に合わせ「エキストラ」という媒体を発行したが、JFWなど9月の東京のファッションシーンを英語訳で載せ、海外に配布するという。気負いもなく、さらりと「それが当然の方向でしょう」と、身の丈に合った手を淡々と打っている。担当者に聞くと運営手法はいたってアナログ的だ。集客に関しても、全国の小売店などを回り「ルームス」を直談判で売り込んでいる。商品のオリジナル性の高い企業を集積する、という合同展のコンセプトを崩さず、一方で最も大切な集客に汗をかく地道な努力がバイヤーのリピートにつながっている。日本のファッション業界にも、頼もしい人材が育っている。


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 2006/09/20 09:27  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

男の子でも女の子でも…
皇室に41年ぶりの男子が生まれ、「女性・女系天皇」論議はひとまず棚上げされた。皇位継承を安定的なものにするためには、現行の皇室典範の規定では難しいというのが衆目の一致するところ。「のど元過ぎれば熱さを忘れる」という性向の日本人。親王誕生で、ひとまず時間が稼げたといったところだ。男の子でも女の子でも、というのが普通の親心だが、“男子待望”という周囲の雰囲気の中で、皇位継承にまつわるさまざまなプレッシャーを皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻は感じていたのではないか。全くお気の毒としか言いようがない。皇室典範も時代とともに変化していくのは当然だ。皇位を継ぐのは女性でも女系でもかまわない。皇族といえども、男の子でも女の子でも国民が素直に祝福できる生活があってしかるべきだと思う。

親王誕生による経済効果もありそうだ。ベビー関連商品の需要の増大を見込んで、さっそく“便乗商法”も出てきた。少子化に対する歯止め材料と期待する向きもある。いずれにしろ、しばらくは慶祝ムードが消費を刺激することは間違いない。ベビー関連市場は少子化とともに縮小した。しかし、市場をみると大きな変化がうかがえる。第1に、価格より信頼・安心といった要素が色濃いブランドが売れていること。第2に、そういった商品はマスコミではなく口コミで広がっていること。情報をうのみにしないで、自らの目で安心・信頼を確かめている。慶祝ムードとは言え、ベビー商品では便乗商法は難しいだろう。


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 2006/09/13 09:51  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

口コミはマスコミより強し
今週から来週にかけてファッションイベント・合同展が目白押し。バイヤーは大忙しだ。“世界に先駆けて”をうたい文句に東京コレクションも開幕した。関係者にしてみれば、ファッションウィークを起爆剤に市場を盛り上げたいところだ。

とはいえ、売れるきっかけは他愛ないものだ。高校野球のハンカチ王子効果で、ハンカチの売れ行きが良いという。日本人は、ブームにすぐ便乗するが、王子が使用したハンカチと同系色の青が品切れ状態という。ハンカチ大手川辺の吉田久和社長は「若い人のハンカチ需要を掘り起こすという意味で、王子効果は大きい」と期待する。ちょっと古い話しで恐縮だが、三陽商会「バーバリー・ブルーレーベル」が爆発するきっかけは人気絶頂安室奈美恵が着用したこと。アイドルに着せれば売れるというものではないが、時の人が絶好のタイミングで着用すると、宣伝効果は大きいが、落ちるのも早い。

マスメディアを通じてのブームとは別に、最近は口コミ効果で売り上げを伸ばす企業が目立つ。とくに商品の信頼性が求められるベビー・子供関連企業に、その例が多い。商品の評判が口コミで広がり顧客が顧客を連れてくるというパターンだ。子供靴で6ショップを展開する輸入靴小売りのアルカの場合、子供靴で平均2万円くらいの価格だが、大人用に負けない売れ行き。子供の足を徹底的に研究し開発した。アフタフォローを含め、窮極のこだわりが若い母親の支持を獲得した。子供専門のライフスタイルショップを展開するイルムズは、キャラクター全盛の子供の市場にあって、長期間使える商品をベースに落ち着いた空間作りを目指している。いずれも、生産キャパから出店の要望に応じきれない状態が続いている。口コミはマスコミより強し。


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 2006/09/06 10:11  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

プロフィール
古橋 温夫(ふるはし はるお)
日本繊維新聞社社長
「日本繊維新聞」は1943(昭和18)年に創刊された、繊維・ファッション業界で唯一、日本新聞協会に加盟する日刊総合専門紙です。繊維・ファッション産業の明日を見定めた情報を的確かつ大胆に発信していきます。
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