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水と油の協業
ユニクロは国内外の新進デザイナーとの協業による商品を25日からユニクロ店舗で発売を開始した。オリジナリティーを重視するデザイナーと、大量生産・販売のSPA、言ってみれば水と油の組み合わせが面白い。ユニクロは銀座店の好調に象徴されるように、単なる低価格を売りとする小売り業態から脱皮しつつある。商品ラインの強化に取り組むユニクロと、ビジネスチャンス拡大を目指すデザイナーの思惑が合致した。

大手アパレルでも外部デザイナーを起用した商品開発が盛んだ。オンワード樫山は滝野雅久氏や、三宅デザイン事務所と提携し新ブランドを打ち出す。こうしたケースは、今後さらに増えそうで、互いに良い効果を与えそう。

アパレルと若手デザイナーの協業は、これまでにも事例はたくさんある。しかし、成功例と言えるケースはほとんどない。アパレルは収益重視でデザイナーに注文をつけ、デザイナーは採算を度外視してオリジナリティーにこだわる。このへんの歯車うまくかみ合わなかったことも要因の一つだろう。協業を安定したビジネスに育てていくには、互いに発想の転換が求められる。それぞれの利点を活用したビジネスモデルの構築がもっとあってもよい。デザイナー業界にかつてのにぎわいがない昨今、こうしたコラボは突破口に成り得る。じっくり見守りたい。


東京本社統括 古橋温夫

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 2006/08/30 09:52  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

世界の現実
日本漁船がロシア国境沿岸警備局の警備艇に銃撃され、日本人乗組員1人が死亡するという事件が起きた。根室半島納沙布岬から目と鼻の先での出来事。日本政府の抗議に対しロシア側は「密漁を放置した日本政府に責任がある」と正当性を主張する。世界の“現実”を垣間見る思いがした。

日本が引き起こした戦争を反省し、世界平和を祈念する、というのが日本人の平均的な態度だ。しかし、いくら平和を唱えても、それを実現する努力抜きには平和や安全は確保できない。そのことを象徴する事件でもある。領土問題でもロシアが占拠する北方四島のほかに、韓国による竹島占拠、さらに尖閣列島についても近年、中国・台湾が領有権を主張するようになり、いずれも解決の糸口が見えないまま日本は守勢に回っている。加えて北朝鮮のミサイル試射、中国による東シナ海の日中中間線付近における「白樺」(中国名「春暁」)ガス田採掘など、隣国との係争は増え緊張状態は高まっている。

隣国との友好は大切だが、これらの問題に対し日本は国益と権利を堂々と主張していかなければならない。これまで、ともすると戦争の贖罪意識などが働き、問題を大きくしないということに日本人の意識は働いたように思う。しか世界は決して安全ではなく、国際政治は非情なものということを、今回の銃撃事件は改めて教えてくれた。


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 2006/08/25 19:51  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

おじさんもモテたい
雑誌「LEON」が流行らせた「ちょい不良(わる)オヤジ」。いろいろなケースで使用されているが、では具体的にどんなオヤジがちょい不良なのかというと、定義があるわけでなし、イメージはあいまいでつかめない。でも、あいまいゆえに、イメージが増幅され、様々なちょい不良像が描ける。

ちょい不良オヤジが受けたのは、モテたいというおじさんの願望をくすぐり、自信を持たせたこと。レオンの功績だけではないだろうが、昨年来オヤジのおしゃれがクローズアップされ、メンズ市場を刺激している。これまで、おしゃれに無関心だったオヤジも、それなりに衣服や身だしなみに気を遣うようになり、おしゃれに無頓着ではいられなくなった。このことがマーケットに及ぼす影響は大きい。

先日、カラーイメージコンサルタントの河面乃理子さんが、ビジネスマンのためのセンスアップ講座を開いた。「営業先に良い印象を与えたい」「センスアップしたいが、どのようにしたらいいかわからない」というビジネスマンに、実践的な変身術を伝授した。“自分に似合うカラーの見つけ方”“自分の肌・目の色に合わせたベースカラーを知る”など、かなり専門的な話しになるが、要は、基礎的な知識を踏まえた上で、自分にあったおしゃれを見つける、ということらしい。河面さんは「自分に合うイメージやカラーを知り、自分を“セルフプロデュース”できれば、ビジネスにおいても、日常生活においても、“自己の価値”は大きく高まる」と指摘する。つい受講したくなる。いよいよオヤジがファッション市場に参入する。

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 2006/08/16 12:28  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

凡ミスは慣れから
女児がプールの吸水口に吸い込まれ死亡するという痛ましい事故が起こった。事故が起きたふじみ野市大井プールは、たまたま隣町にあり、何度か行ったことがある。死亡事故が起きるような場所ではないので、驚いた。

原因究明の過程で、さらに驚いてしまったのは、各段階での安全管理のずさんさだ。ずさんさの総和が、監視員の目の前で女児が吸い込まれるという悲劇に行き着いた。ボルトで固定されるべき吸水口のふたは6年前から針金で留められていた。挙句の果てにふたが外れても、遊泳客に対し適切な処置を取れなかった。委託業者はもちろん、市当局の責任も問われてし
かるべきだ。

関係者の認識は「昨日まで問題はなかった。きょうもないだろう」と安易に構え、長期間安全管理を怠ってきたわけだ。こうした緩みの延長上に事故は必ず起きる。経営も同じだ。現状に満足して危機管理を忘れたら、いつか大きな落とし穴にはまる。業績好調のワールドの寺井秀藏社長は数年間「業務精度を高める」と口癖のように言い続け、そのための社内改革を
推進してきた。その結果「考えられないようなミスは起こり得なくなった」と言い切る。

管理体制、マニュアルを確立し、日々慣れることなく基本動作を繰り返す。このことが、大きなミス、事故を防ぐ。経営でもスポーツでも社会生活でも凡ミスが命取りになることが往々にしてある。ふじみ野市のプール事故も、偶然というより、凡ミスが積み重なって生じた。


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 2006/08/09 09:26  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

「モーダ・イタリア」に思う
イタリアのアパレル・靴・皮革企業など111社が出展し、先週1週間、東京、大阪で「モーダ・イタリア07春夏」が開催された。92年から年2回、今回が29回目と実績を重ねてきていることから、出展者、バイヤーとも商談は手慣れた感じ。ブースを取材して印象に残ったことが3つ。

まず商品のレベルが高いこと。とくにオリジナリティーと品質、“メードインイタリー”に関する出展者のプライドは高い。各ゾーンで数十社ずつが出展していても、それぞれの商品テイストが違い、初めて来場するバイヤーでも宝の山を掘り当てる可能性がある。バイヤーの数では専門店、卸商、セレクトショップなどが多いが、来場するバイヤーの年齢が全体に若く、かつレベルが高いことも特徴だ。取引実績のある企業はデザインの修正、価格に関する要望などを納得するまで話し合っている。これに、きちんと対応しようとする出展者の姿勢には感心した。

納得したら、その場で自信をもってオーダーする若いバイヤー。注文は5−10ピースと数量は細かい。でも、話し合った後、迷いもなくオーダーする姿は小気味よいくらいだ。

合同展示会は規模の大小ではなく、出展者の粒が揃っているかどうかにかかっている。同展が、いつもにぎわうのは何も“イタリア”だからではなく、商品にプライドを持つ出展者が揃っているからなのだろう。


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 2006/08/02 10:53  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

プロフィール
古橋 温夫(ふるはし はるお)
日本繊維新聞社社長
「日本繊維新聞」は1943(昭和18)年に創刊された、繊維・ファッション業界で唯一、日本新聞協会に加盟する日刊総合専門紙です。繊維・ファッション産業の明日を見定めた情報を的確かつ大胆に発信していきます。
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