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12月8日に思う
12月8日は太平洋戦争の勃発した日。終戦記念日は戦没者追悼など様々な国民的な行事が行われるが、開戦を回顧することは少ない。若い世代では開戦記念日を「知らない」という人が多い。1941(昭和16)年12月8日、連合艦隊から発進した日本海軍航空隊がハワイ真珠湾の米軍基地を奇襲攻撃し、戦艦、航空機に大打撃を与えた。緒戦の勝利も束の間、翌年のミッドウェー海戦では空母4隻を失い、以後は一方的な戦闘が3年続いたわけだが、日本の敗北の要因を分析すると興味深いものがある。

文書作成に手間取るという、大使館の信じられない不手際で米国に最後通牒(つうちょう)を手渡すのが遅れ、結果として「だまし討ち」の形となり、そのことが米国民の戦意を高揚させた。緊張を弛緩させた時、大事件は起きるものだ。

日本の暗号は米国に解読されていた。情報戦にまず敗れていた。日本は米国の物量に負けた、とよく言われるが、ミッドウェー海戦の時は日本軍が質量ともに米軍を凌駕(りょうが)していた。相次ぐ戦勝のおごりから、万全を期すべく情報秘匿に綻びが出ていた。

日露戦争は、政治家も軍人も民間人も細心の思いで戦争に臨んだ。20世紀初頭までの日本と、それ以降、世界の軍事強国となった日本とでは全く別の国にみえる。

会社も同じかもしれない。小規模の時は細かいところまで注意を払っていたのに、成長を遂げた後は創業のころの社風を失い、「夜郎自大」となり自滅ていく。日本人は12月8日の意味をこれからも問い続けていかなければならないと思う。

 2006/12/13 10:12  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

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古橋 温夫(ふるはし はるお)
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「日本繊維新聞」は1943(昭和18)年に創刊された、繊維・ファッション業界で唯一、日本新聞協会に加盟する日刊総合専門紙です。繊維・ファッション産業の明日を見定めた情報を的確かつ大胆に発信していきます。
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