« コメントについて 答える旅 | Main | がんばる理由を語る旅 »
『いまだに90年代の売場作りを目指すVMDを嘆く旅』
先日 某人気カジュアルブランド国内GMと会食する機会がありました。このブランドは1年ほど前からVMDのコンサルを定期的にさせていただいております。

席に着くなり 
(GM)
『深澤君 VMDって何所に向かってるの?』
(私)
『エッ??何所って 言われますと? 今後の展開ですか?』
(GM)
『うちのコトじゃないよ 』
この後 2時間くらい 最近の国内アパレルの売場話しに突入!!
VMDについての議論が始まりました。


実はこの日 GMは新しいPOSシステムの導入に際して数社のシステムやコンサルの営業担当と面談。その話の席で とにかく気に入らないことが起こったらしいのです。気に入らないこととは POSシステム導入と同時にVMDコンサルのパックとなったシステムの営業を受けたらしいのですが、営業担当者が売場の改装を前提に陳列のノウハウを学び什器を改善すればPOSシステムも更に機能的に使えて 『簡単に売場は上がる』と言い切ったことに腹が立ったらしいのです。

その瞬間は自分を押さえていたようですが ブランドイメージや商品の話をこちらから切り出すと 
『それは 担当が違うので分からない・・・・・』という答えが返ってきたそうです。
 
これがお怒りの原因で
『簡単に売場で売上が上がると言い切れる人間が ブランドイメージや商品については分からないとは何事だ!!』ということでした。

そこでGMは直に、都内にいた私に電話を下さった。

GMとの話の結論を先に書いてしまうと
『正直まだ90年代の売場作りをVMDの完成形だと思ってる人たちが多い!! しかもそれを平気で売ってる!! これって大丈夫なの?』と 私にVMD以外のもっと別の言葉を考えて今の仕事を進めてみてはどうかとアドバイスをしてくれました。

90年代のVMDとは
『選べないお客様の売場作り』だった気がします。
『選べない』とはスタイリングが出来ないとか、商品の良さが分からないという意味ではありません。
『選べない』とは 何となく流行感があって 値ごろ感もあり しかも色サイズが豊富でそれなりのブランドイメージがある売り場で売っている商品なら 何所で買ってもいいというお客様のことです。(この内容については 結構誤解される可能性が強いので書くのをやめようと思ったのですが 日経MJ3月28日一面記事を読み書く決断をしました) 

90年代後半からPOSシステムとQRを使い ブランドターゲットの間口を大幅に広げた売場がVMDの理論を用いて とにかく隣の店よりも見やすく買い易くを掲げて ブランドイメージを安売りしてきました。

今現在そういった売場が新規オープンしたSCやテナントビルにどのくらい残っているでしょうか?
また現在『選べないお客様の売場作り』を続けている売場の中で輝いている売場はあるでしょうか? 正直言うと殆ど隣の売場との違いが見えない店ばかりです。 
私自身 この話を書いたからと言って何のメリットがある訳でもありませんが ただ10年前と何ら変わらない売場作りの話
○ MDの視覚的提案
○ 人件費削減
○ 売場のシステム化
○ 関連販売による売上効果
など机の上だけで話されるVMDの効果や完成形をただ突き進めて行けばアパレルもコンビニエンスストアと何も変わらない売場を作っていることに誰も疑問を持たないことが怖くなるのです。 90年代のVMDから出来上がる売場はお客様にとっては『選べない売場』(どこで買っても違いを感じない)で 選べない売場から 結局『選べないお客様』を生み出すこととなりました。
『誰に売っているのか 誰から買っているのか分からない』 販売側もお客様も どちらの顔も見えない戦略と売場でブランドロイヤリティーを育てようとしても育つ訳がありません。結果こういった売場から物凄い勢いでお客様は離れていきましたし ユニクロの登場によって
中途半端な店は消えることとなりました。

 
このままではVMDという言葉自体が煤けてしまうのでは? それならもっと別の言葉で 売場マネジメントを行ったらどうかというGMの心使いは本当にありがたいことです。でも私は VMD自体は変わり続ける仕組みであってもそれを支える理論は不変的なものであると信じていますので出来ればこの言葉の中で生かされていたいと思い今回この話を掲載しました。

勿論色んな意見はあるでしょうが お店 ブランドが発信するイメージや情報と お客様の求めるイメージを出来る限り高い所でつなぎ合せていくこと その為に 商品や売場の良さを理解しその時代に合ったお客様のニーズに答えていく仕組みとしてVMDが存在していると強く信じています。勿論このGMのブランドでもこれを実践させていただいておりますし
今も必要としていただいております。

皆さんは何をVMDに求めていますか?

長くなりましたが  是非ご意見お待ちしております。

 2006/07/29 11:31  この記事のURL  /  コメント(0)  / トラックバック(0)

トラックバック

この記事へのトラックバックURL  ※トラックバックは承認制となっております。
http://apalog.com/fukasawa/tb_ping/59


コメントする
※コメントは承認制となっております。
名前:
Email:
URL:
クッキーに保存
小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー リンク


コメント


プロフィール
深澤 智浩(ふかさわ ともひろ)
大学卒業後、大手SPA企業にてヘッドトレーナーとしてVMD戦略に携わる。2003年、VMD TOTAL SUPPORT OFFICE 深澤企画設立 。 現在、複数のカジュアルブランドの店舗運営のサポートとVMD業務に携わる傍ら、生鮮食料品の店舗ビジュアルも手掛ける。年間、深澤企画として100店舗以上のVMDクリニックを行っている。

TEL :03-3523-2402
FAX :03-3523-2401
yellow@apparel-web.com

深澤企画.NET
QRコード
アパレル業界の情報満載の「アパレル携帯版」
右のQRコードで読み取ってアクセスしてください。こちらからも自分の携帯URLを送れます。 QRコード
最新記事
カテゴリアーカイブ
最新コメント
RUMIKO
セールスマーチャンダイジング セミナー (2008年08月07日)
KBYS
MIRROR (2008年06月20日)
イケ面F
本当におめでとうございます。 (2008年06月09日)
ちゃき
全戦全敗 (2008年06月02日)
ちゃき
全戦全敗 (2008年06月02日)
ともこ
全戦全敗 (2008年05月24日)
jan
もったいな〜 (2008年05月20日)
D社SMD
UT (2008年05月14日)
yama
2Aが価値になる時代 (2008年05月12日)
fuka
まさか・・・・・・・・ (2008年05月12日)
最新トラックバック
島 耕作メンバー (2008年04月02日)
めがねブログ (2006年06月10日)
月別アーカイブ

http://apalog.com/fukasawa/index1_0.rdf
更新順ブログ一覧
リンク集