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2008年08月04日

永遠の輝き、風船の赤

 やっと映画を観る時間を作りました。

 『赤い風船』は1956年カンヌ国際映画祭パルム・ドールとアカデミー脚本賞を受賞したアルベール・ラモリス監督の代表作。 併映は同監督の『白い馬』、夜は台湾の侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督が同監督と『赤い風船』とパリの街にオマージュを捧げた作品『ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン』も同時公開されていてファンには涙ものの豪華ラインナップ、当然ハシゴしました。

 初公開から半世紀を過ぎても変わらない感動を与えられる作品の力に圧倒されます。 昨今全盛のCGが無い時代、感情を持つかのような自然な風船の動きをどう撮影したのか、改めて話題になっていますね。 『レッド・バルーン』では「全身緑の人が歩いていたわよ」というセリフが有って、ベビーシッターをしながら映画の勉強をする中国人女学生が製作中の作品ではデジタル処理を施す事が分かります。
 世界中での「もう一度観たい」の声にデジタルリマスターで見事に風船の赤が甦り、綺麗です! その赤を輝かせる為に監督はちょっとした仕掛けを施していたようですよ。
 昔名画座で見たこの作品を初めとするパリの街を描いた映画達の影響で、パリの下町、裏通りを歩くのが好きになってしまいました。 少々危険な目に逢うことも有りますが止められません。 舞台となるパリ20区・メニルモンタン界隈は今ではすっかり様変わりしてしまったのが残念です。

 映画に触発されたのでしょうか、このタイトル名は色々な所で使われて来ました。 日本旅行の国内旅行ブランド名、神奈川県内のレジャー施設名、ニューミュージックのバンド名(「五つの」が付きますが)、往年の人気ホームドラマ『時間ですよ』の劇中で歌われた浅田美代子のデビュー・シングル、同名で全く味わいの違う少し悲しい加藤登紀子の曲、などです。 加藤登紀子さんのこの曲に、ハッピーエンドとはかけ離れた幕切れの映画の雰囲気と通じる面が有ると言えるでしょうか。

 これを見逃しては人生で一つ損をしますよ。
 いよいよオリンピッが始まります、日の丸の赤は北京で輝くことが出来るでしょうか。 (パファA )http://www.textile-net.jp/crtex_tx/textile_login.html
2008年05月06日

アート禁断症状

 アートに対する禁断症状が出ました。

 忙しくて映画も見られない毎日は自分の生活スタイルではありません。 少し疲れてはいましたが、アート三昧の一日を過ごそうと休日に出掛けました。
 午前中は国立新美術館でモジリアニ展。 出品数はそれ程多くなくても好きな絵が揃っていてゆっくり堪能出来ました。 ここは建物自体も美しく、中のレストランやカフェもお洒落。 ポール・ボキューズのブラッスリー迄入っていいる充実ぶりです。 少し贅沢だなと思ったら歩いて4・5分の六本木ヒルズかミッドタウンで少しカジュアルに済ますのも手です。

 午後は映画を2本ハシゴしました。 全く話題にされていなかったのにアカデミー・外国映画賞にノミネートされた途端日本公開のオファーが入りだした『モンゴル』、ここでも日本の見る目の貧弱さが出てしまったようです。 ロシア、オランダ、アメリカ、カザフスタン、モンゴル、ドイツ、中国など、様々な国からのスタッフが揃い、日本の浅野忠信さんが全編モンゴル語で主演という、これぞグローバル、な作品です。 今どき、広大なロケ地であれだけのエキストラを使った戦闘シーンは羨ましくもありました。

 ウォン・カーウァイ監督と聞いては外せなかった『マイ・ブルーベリー・ナイツ』は初の英語作品。 『恋する惑星』や『天使の涙』の路線で相変わらずスタイリッシュです。 ニューヨークからの距離が離れる程、主人公達二人の心の距離は近づいて行きます。

 何故か毎日売れ残ってしまうというブルーベリーパイを映画のパンフに載っていたレシピで作ってみました。 ただ、こちらの方が風味が有って売れ残らないのでは?と、生地をパートブリゼではなくパータサブレに替えました。 甘酸っぱさが大人の味、この酸味がつらい時にはより切なく感じてしまうのでしょうか。 幸せな気分のときには心地良く感じる筈、サクッとした生地とマッチして美味しく出来ました。

 病死した画家の後を追って投身自殺したジャンヌ・エピュテルヌ、夫婦としては最悪の苦難に逢いながらも毅然とした態度で夫テムジンを待ったボルテ、失恋から自分で素敵に立ち直るエリザベス。 三人三様のヒロインに出逢った完全オフの1日でした。 (パファA)
2008年02月18日

最後の巨匠

 日本映画界最後の巨匠・市川昆監督が亡くなられました。

 くわえ煙草で有名だった監督の死で愛煙家は強い味方が又1人減りましたね。 幅広いジャンルを扱われ、話題は豊富です。
 最初の現地ロケで募らせた土の赤、僧衣の黄、など色への想いを画面に焼き付けたかった、と代表作『ビルマの竪琴』を30年ぶりにリメイクされたのは有名です。 より完璧なものを求めて評価もされた完成品を一から作り直す映画への熱い想い、年齢は無関係でした。 ただ、改めて比べてみて、私はオリジナル作品の方に「赤」を意識しましたが..。
 角川映画ブームを巻き起こした『犬神家の一族』も同じ主演でリメイク。 一方、斬新な殺陣、主題歌、最後のナレーションの名調子など、『木枯し紋次郎』リーズでテレビ時代劇にも新しく強い風を吹き込みました。 「あっしには関わりござんせん」と言いつつ、関わらざるを得ない。 と言うより自分から関わって行ってしまう主人公は「そんなのカンケー無ぇ!」と投げやりに切り捨てるのとは違っていましたね。
 アスリート達の心情表現を重視し、超望遠レンズなど複数のカメラを使い芸術性の高い作品に仕上げた『東京オリンピック』は、大臣の「記録性に欠ける」との批判から「記録か芸術か」という論争を呼び起こしました。 興行面での大ヒットとカンヌ国際映画祭での国際批評家連盟賞受賞で騒ぎは収束。 海外で評価される迄自分の目・耳・感性で判断出来ない日本人、という問題は今も変わっていないようです。
 スポーツの撮影と言えば昨日の第2回東京マラソン、全選手の映像をいつでも出せるGPSの利用など進化しています。 批判の出た仮設トイレやバナナなどもたっぷり用意、昨年とはうって変わって天候にも恵まれたので良い記録も出ました。 220万人から抽選で出場出来た一般ランナーは皆楽しそうで、完走率97%台は大成功。 世界のブランドマラソンの地位を確立しましたね。

 やっと寒さも峠を越した様子、庶民の暮らしもビジネスの世界も好天・好転を期待します。 産直の美味しい苺を安く買えたので春らしいお菓子をつくりました。 習ったのとは違う仕上げです。 気分だけでも常に明るく前向きに行きましょう! (パファA) http://www.e-ryoshizai.com/
2008年01月21日

奇跡の惑星「earth」

 英独合作のドキュメンタリー『アース』を観て来ました。

 残念だったのは「グリーン電力」でエコ上映された14日に参加出来なかった事です。 この日、東宝グループ・TOHOシネマズが地球温暖化など環境に配慮して全国35館で実施し、二酸化炭素の排出を個人の一日排出量換算で4千人分にも相当する約25トンを削減しました。 グリーン電力とは太陽光や風力、地熱、バイオマスなど自然エネルギーで発電された電力で、CO2など温室効果ガスは排出しません。 発電コストが割高で、電気代も通常より高くつきますが、温暖化対策のため積極的に使うケースが増えているようです。
 この方式の映画上映は同じTOHOシネマズの大ヒットドキュメンタリー『不都合な真実』の上映に次ぐ2度目です。 前回は単館1カ月上映分で1万8000キロワット時のグリーン電力を利用。 今回は14日限定でも都内の日比谷スカラ座や首都圏のシネコンなど35館分で5万4000キロワット時となり3倍分です。 約25トンの削減効果は50年生の杉1778本が1年間に吸収できるCO2量に相当する、と紹介されていました。 最近、グリーン電力の利用は企業や自治体だけでなく、ゴルフ・サッカーなどスポーツやコンサートでも広がって来ています。 TOHOシネマズは2月21、22日にも系列都内映画館でグリーン電力上映を行うそうです。 それにしても映画の上映でこんなに環境に影響を与えていたとは!

 映画の冒頭で語られるように、地球は小惑星の衝突で地軸が23.5度傾いたお陰で進化した奇跡の惑星。 その中でも特に四季の移り変わりの美しい日本に生れた幸運に感謝、です。 ホッキョクグマ達のサバイバルぶりは人類の未来とも重なります。 圧倒的スケールの最新機材・人員・時間を投入して実現させた驚異の映像に心が震えますが、その自然や生物を子供達やその又子供達がこの映画でしか見られなくなるような事態は何とか食い止めないと...。
 46億歳の主役「地球」について考え、このイベントを盛り上げる為にも当日、映画館に足を運んでみませんか? (パファA) http://www.e-ryoshizai.com/
2007年10月29日

幸せのレシピ

 又最終日に劇場へ駆け込み、『幸せのレシピ』を観て来ました。

 ドイツ映画『マーサの幸せレシピ』のリメイクだと、半分ほど過ぎてから気が付きました。 舞台はハンブルグからオシャレなレストランがひしめくニユーヨークへ。  確か新宿・高島屋タイムズスクエアでしかやっていなかったような気がする前作も良かったのですが、全く意識しないで楽しめました。
 厨房にはドラマが有ります。 一つのお皿の中にも。 レストランものの映画が面白くならない訳がないので、必ず観に行く好きなジャンルです。 お菓子と同様、体力勝負の料理の世界。 いつもとは一味違う役柄ですが、「ゴージャス」キャサリン・ゼタ・ジョーンズ演ずる女性シェフは公私共に完璧主義。 セラピーに通わされる彼女、「他人を受け入れること」で楽になれるのですが、これが難しいんですよね。 よ〜く理解出来ます。 張り詰めた風船は割れ易い、とも言われます。 「私が頑張らないでどうするのよ」と逆襲されそうなので女房には余計な事を言わないようにしますが、分厚い鎧(よろい)を身にまとい突っ張って生きる女性達、勿論男性にもお勧めの1本です。
 音楽の使い方が素晴らしい! 少し前にも書いたパヴァロッティの「トゥーランドット」がここで聞けるとは思っていませんでした。 氷の心を持つ姫・シェフがこの曲と共に現れるスーシェフによって少しづつ変わって行きます。 ラスト近くでかかる「マンボ・ジェラート」も良いです。

 私はこの時期、ヤマウズラ(Perdreau)の料理に一番惹かれます。 ジビエ料理を食べに行きたくなりました。 タッパ一杯のティラミスも禁断のスイーツ、どれも身体を考えると程々にしないとね。
 今年の夏には『レミーのおいしいレストラン』も観ました。 アニメですがこれも楽しかったですよ。(何でも観るなぁと自分に感心!) それにしてももう少し早いタイミングでお知らせしないと封切館では観られませんよね。 まだの方は二番館に掛かったらぜひご覧下さい、味は落ちていないと思います。 自分用の「幸せのレシピ」を見つけて下さいね。 (パファA) http://www.e-ryoshizai.com/
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