アパレルウェブ ホーム
« 2008年04月02日   |   Main   |  2008年04月04日 »

学会の効用

 どいうわけか、わたしは学会に入って紀要や学会誌を読むのが好きである。大学院生時代に「日本文学協会」と「日本近代文学会」という学会に入会して以来、いまでも毎月送られてくる機関誌をよく読む。社会人になってからは、単なる文学愛好者に過ぎないのだけれども、少なくとも学会誌を読んでいれば、先端の研究動向をフォローできる(という勝手な思い込み)に安心できるのだろう。
 また、新しい分野を勉強しようと思ったときも、その分野の学会に入るというのは有効な方法だと思う。数年前から、歌舞伎にはまっているのだが、やっぱり「歌舞伎学会」に入会し、機関誌を楽しんで読みながら、いろいろ知識を仕入れている。そして最近、繊維専門記者として、もっと本格的に繊維の勉強をしようと思った。そこで今年から「日本繊維機械学会」に入会したわけだ。
 今年3月、その日本繊維機械学会の春季セミナーが追手門学院大学で開催された。こちらは取材として参加させてもらったのだが、じつに楽しい取材だった。とくに繊維業界の大先輩たちにごあいさつできたのが最大の収穫だった。例えば懇親会で「わたしは、繊維機械学会のセミナーは第1回から全部参加して皆勤賞です」と気を吐いて会場を沸かせたのは、元東洋紡の原田隆司博士。「衣服内気候」の生みの親として知られる。
 とにかく諸先輩方の元気なこと。セミナーに参加した現役世代よりも、圧倒的に存在感がある。なぜそうなるかというと理由は簡単だ。会社勤めには定年があるが、学問には終わりがないからだ。「長生きも学問のうち」という言葉があるように、研究を続けている限りは、死ぬまで現役なのである。
 そして、企業や学校といった組織を離れた人が、引き続き一個の研究者として切磋琢磨できる場が、学会なのである。これこそ、学会の効用だと思った。ちなみに日本繊維機械学会は、繊維に関心のある人すべてに門戸を開いている。もし興味があるなら、入会をお勧めする。 (M.U)
2008年04月03日(木)  06:24  / この記事のURL