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剣が峰に立つ

 繊維産業は他業界に比べ、何かと近代化が遅れている印象がある。だが、民間ベースで取引ガイドラインを策定し、基本契約書を取り交わす運動の推進は、他業界に先駆けたものだった。経済産業省が他業界に対し、先進的な取り組み事例として紹介したほどで、簡単に定着する課題ではないとはいえ、業界関係者はもっと自信を持って進めていい。
 その運動を進めた繊維産業流通構造改革推進協議会(SCM推進協議会)は、この6月で設立10周年を迎えた。同協議会の馬場彰会長(写真)は現状を登山で言えば5合目まで来た段階で、これから先が大切だと強調する。当初はどこから着手すればよいか分からず、IT化から進めたものの効果が出ない。と言うことで、「信頼関係に基づく魂が入っていない」と、ようやく根の深い問題に光を当てて、取り組む作業が始まった。
 誰もが気がついていながら、実現不可能だと内心諦めていたであろう問題を正面に据え、ここまで整理して道を付けたことは賞賛に値する。次は馬場会長も指摘する通り、業界に根付かせる作業。ここで挫けてしまえば、これまでの苦労が水泡に帰す。馬場会長は他人事と思わず、「自分のため、若い人たちのための近代化だと自覚して、頑張ろう」と呼びかける。まったく正論で、剣が峰に立ったといえる。(F.K)
2008年06月10日(火)  05:15  / この記事のURL

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