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四川大地震に胸が痛む

 中国に駐在経験のある現役の商社マンからメールを頂戴した。未曾有の大地震が発生した四川省に旅した思い出と、彼の地で傷つき救いを待つ人々の一刻も早い救援を祈っている。一部を紹介したい。

 日本人は成都から飛行機で川主寺まで飛ぶのが普通だ。この飛行機は常に満杯で、ディスカウントもなく片道950元もする。北京から四川(楽山・峨眉山+九塞溝・黄龍)の中国人向けツアーに参加すると7泊8日で4800元。往復飛行機なら+2000元と高いので、往復バスにした。
 行きは李白の生誕の地を通って、いま1万8000人が生き埋めといわれる綿陽市を通り、九塞溝へ。バスがすれ違えない道と、トンネルもバスがぎりぎり1台通れる(高さがない)所を交互に対面交通で向かう。周辺はレンガ作りの粗末な農家ばかりだ。
 帰りは川沿いの山道で、茂県で一泊、その後震源地のブン川県やテレビによく映し出される都江堰市を経由する。ここから成都までの約100KMは高速道路である。したがって、いまテレビカメラが入っている所までは行けるが、寸断されて行けないそこから先の惨状を考えると、胸が痛くなる。
 川にまでせり出した山腹を切り開いてやっとすれ違いできる片側1車線の道路。福井・越前海岸の以前の様子を想像していただくと理解しやすいだろう。
 四川の女性は働き者。お手伝いさんを含めて、各都市に出稼ぎに出ている。この人たちが帰郷すると(今は交通事情で帰れまいが……)大変な人口移動になる。
 現在、軍隊が先頭を切って救援活動に乗り出している。政府はこれによってチベット問題で傷ついた名誉を回復したい。なおかつオリンピックを成功させて中国人民・被災者へ夢を与える、ということになるのだろう。ナショナリズムの高揚が一層激しくなり、オリンピックは国内的には一段と成功に導かれることになろう。
 ただし、ビジネスの現場では、こうした国民一致団結のイデオロギーが逆作用に働くこともある。その行き過ぎがまた海外の反発を招くことにならなければいいが……。旅先で出会った彼の地の人々が無事に救出されんことを祈る。(A.M)
2008年05月16日(金)  05:45  / この記事のURL

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