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愛の力が発明を生む

 先日、島精機製作所が地元・和歌山市にオープンした「ニット・ミュージアム」を見学する機会に恵まれた。
 会場には、島正博社長が発明した全自動手袋横編み機やホールガーメント(無縫製ニット)横編み機など、同社が開発、販売してきた歴代の横編み機が展示されている。
 しかし、最初に展示されている機械は同社が開発した編み機ではない。その1台は今から178年前の1830年に生産された「ウイリアム・リーの靴下編み機」551号機だ。
 中世英国の牧師だったウイリアム・リーは1589年、靴下編み(手編み)の内職をしていた妻の仕事を楽にするため、世界で初めてひげ針を使った足踏みの靴下編み機を発明した(これが近代メリヤス工業の始まりと言われている)。リーの靴下編み機は以降、250年以上にわたって生産された。
 同ミュージアムに展示されているのは世界で8台のみ現存するうちの貴重な1台。しかも今でも動かすことができるという。
 この編み機の開発の動機には、いくつかの説や伝承があり、島社長は「リーが奥さんに靴下を贈りたかったがために発明した」と説明する。
 いずれにしても、愛する人への思いが歴史を変える大発明を生み出したことに違いはない。 (K.M)
2008年04月09日(水)  05:45  / この記事のURL

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